LAV-AT (Light Armored Vehicle – Anti-Tank) / LAV-ATM (Light Armored Vehicle – Anti-Tank Modernization)

LAV-ATM (Light Armored Vehicle - Anti-Tank Modernization)
LAV-ATM (Light Armored Vehicle – Anti-Tank Modernization)

LAV-AT (Light Armored Vehicle – Anti-Tank)は、8×8輪駆動の水陸両用軽装甲車「LAV-25」ファミリーにおける装甲対戦車車両バリアント。基本仕様機は、M901改良型対戦車車両と同様の「ハンマーヘッド」型エマソン901(Emerson 901)2連装TOWミサイルランチャー砲塔を搭載し、移動時は折りたたみ、射撃時に展開する方式を採用していた。これに対し、製品改良プログラム(PIP)によって開発された近代化改修型がLAV-ATM(MはModernizedを指す)である。LAV-ATMでは、レイセオン社製の対戦車武器システム(ATWS:Anti-Tank Weapon System)無人砲塔へと全面的に刷新された。この新砲塔は改良型目標捕捉システム(MTAS:Modified Target Acquisition System)を統合しており、折りたたみ式から常時直立固定式に変更され、熱線映像装置により全天候および夜間制限視界下での標的追尾・捕捉能力が大幅に向上したほか、移動中のスキャンや遠距離射撃能力の強化が図られている。自衛用として車長席にM240E1またはM240B 7.62mm機関銃1挺とM257煙幕弾発射機を装備し、乗員4名(操縦手、車長、砲手、装填手)を収容して、陸上および水上で高度な長距離重装甲破壊能力を提供する。

Official Name (正式名称)LAV-AT (Light Armored Vehicle – Anti-Tank) / LAV-ATM (Light Armored Vehicle – Anti-Tank Modernization)
Country of Origin (開発国)カナダ / アメリカ合衆国 (スイスのMOWAG社製「Piranha I」をベースにカナダおよびアメリカ合衆国で共同開発・近代化)
Manufacturer (製造メーカー)General Dynamics Land Systems (GDLS) / GDLS-Canada (初期製造時はGeneral Motors Diesel Division。LAV-ATMのATWS無人砲塔システム統合はRaytheon社が担当)
Designed (設計年)LAV-ATの設計年は基本ファミリーの調達・開発契約が締結された1982年(仕様策定・開発は1980年代半ば)であり、量産機体の公式納品が開始されて運用が開始された年は1987年である。近代化改修型であるLAV-ATMは、砲塔システムの刷新を目的としたLAV-ATMプログラムとして2012年に開発・統合契約(設計年)が締結され、改修された最初のシステムが部隊へ引き渡されて初期運用能力(IOC)を獲得し運用が開始された年は2017年である
Primary Operators (主な運用組織)アメリカ合衆国アメリカ海兵隊(各軽装甲偵察大隊[Light Armored Reconnaissance Battalion / LAR]の対戦車小隊[Anti-Tank Platoon]等において、TOW対戦車ミサイルを運用する主力重標的破壊車両として運用)
サウジアラビア:サウジアラビア国家警備隊(Saudi Arabia National Guard / SANG:米国防安全保障協力局[DSCA]の対外有償軍事援助プログラムの正式調達承認に基づき、LAV-25シリーズのファミリー構成品の一部として 20両以上のLAV Anti-Tankシステムを正規導入し、各機械化部隊の対戦車火力として現役運用)
Crew / Capacity (乗員および兵員輸送数)4名 (Commander、Driver、Gunner、Loader) ※対戦車ミサイルシステム、射撃管制装置、および予備弾薬を車内に集約・格納しているため、通常の兵員輸送用コンパートメントスペースはなし
Combat Weight (戦闘重量)LAV-AT:27,650 lbs (12,540 – 12,525 kg)
LAV-ATM:約14.0 metric tons (14,000 kg) ※新型ATWS砲塔および近代化コンポーネントの統合に伴う重量変化
Dimensions (寸法: 全長/全幅/全高)W (全幅): 98.4 inches (2.50 m)
L (全長): 251.6 inches (6.39 m) ※車体長。主砲塔をもたないため砲身前方突出値はなし
D (全高):
LAV-AT:106.0 inches (2.69 m) ※ランチャー超低格納時。ランチャー通常格納時(Launcher stowed)は123.0 inches (3.12 m)、ランチャー直立展開時(Launcher erect)は138.5 inches (3.51 m)
LAV-ATM:約3.7 m ※常時直立固定式となった新型MTAS無人砲塔の全高基準
Armor (装甲の詳細: 複合装甲、ERA、APSの有無)高硬度圧延均質鋼製溶接車体(Welded rolled hard homogeneous steel armor)。基本仕様で7.62mm弾および砲弾破片に対応。LAV-ATM等の近代化適用機では必要に応じて追加の弾道装甲パッケージ(BPUP)や内部スパルライナーの統合が可能。
Main Armament (主武装)LAV-AT:1x Emerson 901 2連装TOWミサイルランチャー(TOW Anti-tank guided missile) (車内に予備ミサイル14発、ランチャー内即応弾2発、計16発を携行。BGM-71 TOW / TOW 2ワイヤ誘導ミサイルに対応)
LAV-ATM:Raytheon社製 Anti-Tank Weapon System (ATWS) 無人砲塔 1基 (Modified Target Acquisition System [MTAS]を統合し、ワイヤ誘導型および無線周波数[RF]誘導型TOWミサイルの双方に対応。携行弾数は同様に計16発)
Secondary Armament (副武装)車長用キューポラの銃架(Pintle mount)にマウントされた 1x M240 7.62mm機関銃(携行弾数:総計1,000発)、および 2x M257 4連装煙幕弾発射機(Smoke Grenade Launchers)(計8基のディスチャージャー)
Engine (エンジン出力 hp/kW)General Motors 6V53T (6気筒2サイクル・スーパーチャージャー付きディーゼル)
出力: Gross 275 hp @ 2,800 rpm (205 kW)
Max Speed (最高速度: 整地/不整地)Paved (整地): 62 mph (100 km/h)
Unpaved (不整地): 不明 (※公式仕様上のオフロード時速の数値指定はなく「優れた不整地走破性」と規定)
水上航行(スクリュー推進): 6.5 mph (10.4 km/h) ※ただし重量増やアンテナ等の追加機材統合に伴い水上航行能力が制限されている場合あり
Operational Range (航続距離)道路巡航において最大約400 miles (640 – 660 km)
画像の引用元
  1. By Cpl. Diana Jimenez – https://www.dvidshub.net/image/7641487/fuji-viper-232-v34-marines-conduct-tow-missile-range, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=162219046

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