油船25号型 / YO-25 class yard oiler

油船25号型
YO-38 油船38号

概要と開発の背景

油船25号型(あぶらぶね25ごうがた / YO-25)は、1980年代末(1988年/昭和63年)より日本の防衛庁(現・防衛省)主導のもと、四国ドック株式会社や前畑造船株式会社、株式会社警固屋船渠などの国内造船所によって開発・建造され、海上自衛隊へ導入された第1種支援船(公称船型「490トン型油船」)である。海上自衛隊の各基地や港湾において、護衛艦や潜水艦などの艦艇に対する艦艇用燃料(重油および艦船用軽油)の補給(バンカー給油)は、自衛船団の機動展開と即応体制を維持する上で不可欠な後方支援機能であった。それまで現場で運用されていた200トン型・490トン型重油船や「油船14号型」などの旧式支援船が老朽化に伴い更新時期を迎えたことから、後継船の整備が急務となった。また、単に液体燃料を輸送・給油するだけでなく、補給用オイルのドラム缶や整備用器材といったドライ・カーゴも同時に運搬・給油できる多機能な港内燃料補給アセットへの転換が強く求められた。これを受け、従来の油船の基本設計を見直し、汎用性と安全性を兼ね備えた新世代の支援船として開発がスタートした。

構造と技術的特徴

構造上の最大の特徴は、小型鋼船構造基準に基づいて設計された全鋼製の平甲板型船体(全長46.5m、全幅7.8m)を採用し、船体内部に1号から6号まで計6区画の貨油タンク(容積計約520〜590キロリットル)を配した設計にある。前級である油船14号型と比較して船体を1.5m延長し、船尾区画に専用のカーゴ・ホールド(貨物艙)を新設したことで、液体燃料に加えてドラム缶や各種油脂類などの資材も同時に輸送可能な多機能性が付与された。波浪がある港外や沿海部での安全な航行を確保するため、船首部には高めのブルワーク(波除け)が設置されている。推進系にはヤンマー株式会社(Yanmar Power Technology Co., Ltd.)製の6MA(230馬力)または8番船以降のS165-T(250馬力)ディーゼルエンジン2基(計460〜500馬力)を搭載し、2軸推進による優れた微速操船性能を確保している。さらに、静電気対策や燃料荷役時におけるオイルフェンス展張設備など、安全・環境面に配慮した構造が採られている。

運用実績と評価

1988年に1番船「油船25号(YO-25)」が就役して以降、同型船は20隻以上(YO-25〜YO-44等)が継続的に建造され、横須賀、呉、佐世保、舞鶴、大湊の各地方隊港務隊へ制式導入された。実際の運用においては、基地港湾内において護衛艦や練習艦、輸送艦などに直接接舷し、毎分大量の艦船用燃料を供給する不可欠なワークホースとして日常的に稼働してきた。特に、燃料と同時にドラム缶等の補給資材を一度に運搬できる能力は、基地における後方支援の作業効率を大幅に向上させた。2020年代に入り、初期建造船の艦齢延伸に伴う退役や、自衛隊のロジスティクス近代化に伴う大型運搬船(YOT型4,000トン型油船等)および新世代支援船への交代が進みつつある。しかし、現在も全国の自衛隊基地において自衛艦隊の燃料インフラを最前線の水上から支える主要な給船アセットとして機能している。

Official Name (正式名称)油船25号型 / YO-25 class yard oiler
Country of Origin (開発国)日本
Manufacturer (製造メーカー)本瓦造船、中谷造船海運など、国内の複数造船所
Designed (設計年)昭和62年度(1987年度)計画において建造予算が計上され、1番船である「油船25号(YO-25)」が1988年9月20日に竣工したことで運用を開始
Primary Operators (主な運用組織)日本: 海上自衛隊 各地方隊隷下 港務隊および警備隊
Displacement (排水量):基準排水量 / 満載排水量基準排水量(公称船型):載貨重量 490 t
常備排水量:初期型 約680 t / 8番船(YO-34)以降 約750 t
満載排水量:非公開
Dimensions (寸法):全長、最大幅、喫水全長 46.5 m × 最大幅(W) 7.8 m × 深さ(H) 3.8 m × 喫水(D) 2.9 m
Propulsion (機関):ディーゼル推進 /
1〜7番船:ヤンマー 6MA ディーゼルエンジン 2基、2軸駆動(プロペラ構造)、総出力 460 PS(1基あたり230馬力)
8番船以降:ヤンマー S165-T ディーゼルエンジン 2基、2軸駆動、総出力 500 PS(1基あたり250馬力)
Speed (速力):9 kt
Range (航続距離):5名
Complement (乗員数):公開データなし
Sensors and Processing Systems (センサー・レーダー):航海用レーダー 1基
Armament (兵装):港湾内での消火活動(消防船機能)を想定し、泡沫原液タンク1基と、船橋(ブリッジ)天井の両舷に計2基の放水銃を装備
Aircraft Carried (艦載機)、
Carrying capacity(積載能力):
船体内に6つの貨油タンクを有し、艦艇燃料(重油・軽油)を「590 kl(キロリットル)」積載・補給する能力を備える。また、前型の油船14号型から全長が1.5メートル延長されたことで、船尾に「カーゴ・ホールド(船倉)」が新設されており、各種油脂類のドラム缶や物資などのドライ・カーゴを搭載・運搬する能力を有している。

OPERATING FORCES / 運用国・軍種

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画像の引用元
  1. By Hunini – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=61426523

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