V-BAT (MQ-35A)

V-BAT (MQ-35A)

米シールドAI社が開発した垂直離着陸(VTOL)型の長距離無人航空機システム。機体後部にダクテッドファンを配置したテールシッター型と呼ばれる独特の設計を持ち、わずか3メートル四方の狭いスペースから滑走・回収用具なしで運用できるのが特徴である。滞空時間は最大10時間を誇り、昼夜を問わず長時間の監視任務に対応。米海軍や海兵隊への配備、さらには米陸軍の次期戦術無人航空機(FTUAS)プログラムにおける最有力候補として選定が進むなど、前線や艦艇からの柔軟な機動展開を可能にする次世代のアセットとして、その圧倒的な実用性と即応性が世界的に高く評価されている。

Official Name (正式名称)V-BAT (米軍型式名:MQ-35A)
Country of Origin (開発国)アメリカ合衆国
Manufacturer (製造メーカー)Shield AI(シールドAI。元はMartin UAVが開発、後に買収)
Designed (設計年)2010年代半ばから狭隘な前線や艦載での運用を想定した設計が進められ、2016年に初期プロトタイプが発表。2021年から米海軍・海兵隊での実戦的な運用が開始され、2024年にアメリカ国防総省にて「MQ-35A」の公式型式名が付与された垂直離着陸(VTOL)型無人航空機システム
Primary Operators (主な運用組織)アメリカ合衆国アメリカ海軍(複数クラスの艦艇に艦載)、アメリカ海兵隊(すべての海兵遠征部隊(MEU)に配備)、アメリカ陸軍(次期戦術無人航空機(FTUAS)プログラム最有力候補として選定中)、アメリカ空軍、アメリカ沿岸警備隊(USCG:海洋無人航空機システムサービスの一環として調達)
ウクライナ: ウクライナ武装親衛隊・ウクライナ無人システム軍(USF)(前線での偵察・標的獲得任務(ISR)やロシア軍の電子戦(EW)妨害下における深部侵入作戦に実戦投入中)
日本: 海上自衛隊(2025年に小型無人航空機として選定、新型の「新型FFM(次世代護衛艦)」や新型哨戒艦などの航空甲板を持つ艦艇への搭載用として艦載型UAV(小型)の名称で導入推進中)
オランダ: オランダ王立海軍、オランダ海兵隊(海洋ISR能力向上のため、2025年に初期分として12システムを導入決定)
ルーマニア: ルーマニア海軍(米国の海洋領域認識(MDA)イニシアチブを通じた寄贈および政府間(G-to-G)契約により導入、フリゲート「レジナ・マリア」等での洋上運用試験・配備を進行中)
インド: インド陸軍(緊急調達枠および技術ライセンス供与(JSWディフェンスとの共同)に基づく機体・Hivemind自律ソフトウェアの導入契約を締結し配備中)
ギリシャ: ギリシャ陸軍(運用組織として籍を置き、戦術偵察アセットとして導入)
インドネシア: インドネシア陸軍(戦術運用・監視アセットとして導入・保有)
アルゼンチン: アルゼンチン海軍(将来的な洋上監視用アセットとして導入を決定)
アルメニア: アルメニア共和国軍(偵察・監視能力強化のため、米国政府の承認のもと調達・導入を開始)
ブラジル: VSK Tactical(※軍組織ではなく国内の民間警備・セキュリティ大手組織が、監視および治安維持用途として製造元より直接発注・運用)
Crew (乗員)0名(完全無人機。2名形式の地上管制クルーにより、20分以内でセットアップから離陸管制までが可能)
Dimensions (寸法):全長、全幅(翼幅)、全高W: 2.97 m(翼幅) × D: 2.74 m(全長) × H: 非公表(テールシッター垂直駐機時の全高、または飛行時の機体全高は公式スペックシート上「3m四方のスペースで運用可能」と定義)
Empty / Max Takeoff Weight (自重 / 最大離陸重量)自重(空虚重量):約 34 kg(機体のみ) / 最大離陸重量:約 56.7 kg(125 lb)
Powerplant (エンジン):型式、推力1x Suter TOA 288(2ストローク・水平対向2気筒電子制御燃料噴射エンジン)、出力:約 24 hp(機体後部のダクテッドファンを駆動)
Max Speed (最大速度):マッハ表記、高度別の速度マッハ表記:約 Mach 0.08、高度別の速度:約 56 kt(約 104 km/h)(最大速度。標準的な巡航速度は45 kt / 約83 km/h)
Combat Range (戦闘行動半径) / Ferry Range (航続距離)戦闘行動半径:約 100 km(データリンク・見通し線通信の限界に準拠。進出先で長時間のオンステーションが可能) / 航続距離(航続性能):最大連続飛行時間 10時間以上(ペイロード約11.3kg搭載時)
Service Ceiling (実用上昇限度)約 4,570 m(15,000 ft)
Hardpoints (ハードポイント):ミサイルや爆弾の搭載能力なし(主翼下にミサイルや爆弾を懸架するハードポイントは非装備。ただし、機体中央のモジュール式ペイロード・ベイに光学・赤外線カメラ、光学センサー(EO/IR)、AI制御用のHivemindエッジコンピューター、各種レーダー、電子戦・妨害用装備、または限定的な小型精密誘導兵器の内蔵統合能力が検証されている)
Fixed Armament (固定武装):機関砲の口径、弾数なし
  1. By U.S. Marine Corps photo by Sgt. Andrew King – https://www.dvidshub.net/image/7616512/31st-meu-flies-v-bat-drone, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=131323688

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