
概要と開発の背景
M69訓練用手榴弾(M69 Practice Hand Grenade)は、1960年代後半にアメリカで主力実戦用手榴弾であるM67破片手榴弾の導入に合わせて開発され、アメリカ軍に配備された歩兵投擲訓練用の練習用手榴弾である。開発の背景には、実爆薬を装填したM67の投擲訓練を安全に行うため、重量、外形、安全機構、および投擲感覚が実弾と完全に一致し、かつ低コストで繰り返し再利用できる専用訓練機材が必要とされた事情が存在した。旧型のMk 2やM26手榴弾の時代にもM21などの訓練用モデルが存在していたが、球形状のデザイン(通称ベースボール・グレネード)を持つM67の制式化に伴い、投擲軌道や重量バランスを同一に揃えた新型訓練用アセットとして本機の製造が開始された。
構造と技術的特徴
構造上の最大の特徴は、M67と全く同一の球形形状および重量(約397g)を持つ中空のキャストスチール(鋳鉄)製ボディと、実弾識別用の青色塗装(シグナルブルー)が施されている点にある。内部には破砕用の爆薬は充填されず、底面に作動時の小規模な作動音と少量の煙を放出するための排気孔が開いている。信管には専用のM228指時延期信管が組み込まれており、安全ピンとジャングル・クリップ(二重安全クリップ)を取り外し、安全レバーが脱落すると1.2〜2.0秒後に小型の黒色火薬(作動薬)が点火して破砕を伴わない作動音と煙を発生させる。鋳鉄製本体は破砕・損壊しない設計となっており、作動後に内部のM228信管を新品に交換することで、同一の本体を何度も再利用できる経済性と安全性を兼ね備えた設計思想を有する。
運用実績と評価
制式化以降、M69はアメリカ陸軍、アメリカ海兵隊をはじめとするアメリカ軍全般の基礎武力訓練(BCT)や各種演習において、新兵および歩兵部隊の投擲訓練用標準装備として長年大量に運用されている。実際の教育訓練においては、安全ピンの引き抜き手順、二重安全機構の操作、投擲フォームの習得、ならびに投擲後の投擲距離や着弾位置の確認用アセットとして活用されている。実弾であるM67と同等の重量感と投擲感覚を保持しながら、爆砕や破片飛散のリスクを完全に抑えて安全に訓練を完遂できる点が高く評価されている。半世紀以上にわたりアメリカ軍および同盟諸国の新兵訓練課程における基幹訓練機材として位置づけられており、現在も第一線での訓練・教育現場で広く運用が継続されている。
| Official Name (正式名称) | M69 Fragmentation Training Hand Grenade |
| Country of Origin (開発国) | アメリカ合衆国 |
| Manufacturer (製造メーカー) | 不明 |
| Designed (設計年) | アメリカ軍が運用するM69訓練手榴弾は、実弾であるM67破片手榴弾の導入に伴い、1969年に「XM69」として開発・基本設計が完了してアメリカ陸軍歩兵部隊による評価試験(Service Test)が行われ、その後正式に制式化されて1970年代初頭から実戦部隊や教育機関への支給および部隊運用が開始された。 |
| Primary Operators (主な運用組織) | アメリカ合衆国:アメリカ陸軍、アメリカ海兵隊(陸軍の各種歩兵・戦闘部隊、訓練部隊[Fort Moore等の各種トレーニングセンター]、および海兵隊の各戦闘コンポーネント[第1海兵師団、第2海兵遠征軍など]において、主力であるM67破片手榴弾の運用手順を安全にシミュレートするための標準訓練・教育用アセットとして調達・保有・運用) |
| Type (種類) | 訓練・シミュレーション用(Practice / Training) |
| Filler Type (炸薬・内蔵化学物質の種類) | 中空のスチール製本体であり、実弾としての炸薬は内蔵されていない。ただし、装着するM228延期点火信管の内部に少量の点火用火工品混合物質を含む |
| Filler Weight (炸薬・薬量) | None |
| Fuze Type (信管方式) | 延期信管(Pyrotechnic delay M228 igniting fuze) |
| Delay Time (遅延時間) | 4.0 – 5.5 seconds |
| Dimensions (外寸) | 全長(全高)約 90 mm (3.53 in) × 直径 約 64 mm (2.5 in)(公式データ上はM67実弾の形状を完全に再現) |
| Total Weight (総重量) | 14 oz (約 400 g) |
| Effective Radius (有効加害・効果半径) | 効果範囲:作動時に信管から小さな破裂音(Loud popping noise)と少量の白煙(Small puff of white smoke)を放出するのみであり、周囲に殺傷能力のある金属破片は一切飛散しない |
| Deployment Method (投擲・運用方式) | 手動投擲(Hand-thrown)※一般的な兵士による平均投擲距離は約 40 m |
OPERATING FORCES / 運用国・軍種
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画像の引用元
- By Robbin Cresswell – This image was released by the United States Air Force with the ID 090618-F-7906C-104 (next).This tag does not indicate the copyright status of the attached work. A normal copyright tag is still required. See Commons:Licensing.العربية ∙ বাংলা ∙Bahaso Jambi ∙Deutsch ∙ Deutsch (Sie-Form) ∙ English ∙ español ∙ euskara ∙ فارسی ∙ français ∙ italiano ∙ 日本語 ∙ 한국어 ∙ македонски ∙ മലയാളം ∙ Plattdüütsch ∙ Nederlands ∙ polski ∙ پښتو ∙ português ∙ русский ∙ slovenščina ∙ svenska ∙ Türkçe ∙ українська ∙ 简体中文 ∙ 繁體中文 ∙ +/−photo essay http://www.defense.gov/photoessays/photoessayss.aspx?id=1291, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=21457525












