M83 TA smoke hand grenade

M83 TA smoke hand grenade
発煙および燃焼が終了した状態のM83 TA

M83 TA白煙手榴弾(M83 TA smoke hand grenade)は、地上部隊の行動掩護(煙幕による視覚遮蔽)や信号標示を主な目的として運用される円筒形の非爆発性手榴弾。従来のAN-M8 HC白煙手榴弾に採用されていたヘキサクロロエタン(HC)組成物質が持つ強い毒性と健康・環境への悪影響を解消するため、その直接の後継装備として開発された。本体は薄い鋼板製のシリンダー構造で、内部には安全性の高いテレフタル酸(TA)を主成分とする新型の発煙組成物質が充填されている。安全ピンの抜脱とレバー解放により時限式の点火信管が作動し、本体上面および底面の放出孔から高密度で遮蔽能力の高い白色の煙を一定時間持続して噴出する。HC型と同等の優れた目視遮蔽効果を維持しつつも、発生する煙の毒性が大幅に低減されているため、前線の近接戦闘地域における戦術的スクリーニングのみならず、訓練時における安全な運用性をも両立させた近代的な白煙アセットとしての特性を備えている。

Official Name (正式名称)M83 TA smoke hand grenade (※補給体系上は M83 G982 TA Practice Smoke Grenade としても識別される)
Country of Origin (開発国)アメリカ合衆国
Manufacturer (製造メーカー)Pine Bluff Arsenal(※最終組み立ておよび弾薬充填工程[LAP]を担当。金属部品は Tool Masters Inc.、信管は Combined Systems Inc. および Day & Zimmermann が供給)
Designed (設計年)毒性の高い旧式のAN-M8 HC白煙手榴弾に代わる低毒性の環境配慮型トレーニング・遮蔽用資材として、当初はアメリカ陸軍のエッジウッド化学生物学センター(ECBC)等の火工品部門による研究成果をもとに1990年代初頭にかけて技術開発・基本設計が実施された。設計年は1990年代初頭であり、連邦物流情報システム(FLIS)にて正式な国家物品番号(NSN:1330-01-380-0287)が割り当てられて米軍の補給体系に組み込まれた。各部隊への支給および実際の部隊運用が開始されて公式な運用開始年は1993年である。
Primary Operators (主な運用組織)アメリカ合衆国アメリカ陸軍アメリカ海兵隊(JPEO A&Aの防衛調達ファクトに基づき、全軍の歩兵部隊や戦闘コンポーネントにおける小部隊用の目視遮蔽・スクリーニング、および訓練用アセットとして調達・運用)
Type (種類)発煙(Smoke)※低毒性の白煙・訓練および戦闘スクリーニング用
Filler Type (炸薬・内蔵化学物質の種類)テレフタル酸(Terephthalic acid[TA])発煙組成物質
Filler Weight (炸薬・薬量)11 oz (約 311.8 g)
Fuze Type (信管方式)延期信管(Pyrotechnic delay M201A1 igniting fuze)
Delay Time (遅延時間)1.0 – 2.3 seconds (FMデータ上は 1.2 – 2.0 seconds)
Dimensions (外寸)全長(全高)144.78 mm (5.7 in) × 直径 63.5 mm (2.5 in)
Total Weight (総重量)16 oz (約 453.6 g)
Effective Radius (有効加害・効果半径)煙の及ぶ範囲:1発あたり約 25 〜 70 seconds(JPEOデータ上は最大 50 〜 90 seconds)間、継続して遮蔽用の濃密な白煙幕を噴出
Deployment Method (投擲・運用方式)手動投擲(Hand-thrown)※一般的な兵士による平均投擲距離は約 40 m
  1. By Spc. Nelson Rodriguez – https://www.dvidshub.net/image/1361497/decisive-action-14-07, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=51814319

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