L152A1(Green),L153A1(Orange),L154A1(Red),L157A1(Purple),L158A1(Turquoise) Signal Smoke Hand Grenade

L152A1(Green)
L152A1(Green)

概要と開発の背景

L152A1〜L158A1シリーズは、2000年代初頭にイギリス(Chemring Energetics UK)によって開発・製造され、イギリス軍(陸軍・王立海兵隊・王立空軍等)に導入された主力シグナル用カラー発煙手榴弾である。イギリス軍では長年、No. 83発煙手榴弾をはじめとする各種シグナル用発煙弾が運用されてきたが、従来の装備は経年による発煙性能の低下や、充填される発煙組成物の環境・人体への影響(毒性基準)の見直しが課題となっていた。また、現代の複合的な戦闘環境において、地上部隊間での位置確認や航空機・ヘリコプターに対する迅速かつ確実に視認可能な目標指示・着陸地帯(LZ)標識の提供が強く求められた。これを受け、旧式シグナル発煙弾の更新および最新の低毒性・高発色規格に準拠した新世代の通信・標識用アセットとして、色のバリエーションごとに型式を分けた本シリーズの開発・量産がスタートした。

構造と技術的特徴

構造上の最大の特徴は、堅牢な円筒形金属製ボディ(アルミニウムまたは鋼製)に、作動の確実性を極限まで高めたフライオフ・レバー式(ストライカー・リリース式)信管を組み込んでいる点にある。使用時は安全ピンを抜き投擲すると、レバーが脱落して雷管を発火させ、数秒の遅延ののちに本体の噴出口から高濃度のカラースモークを集中噴射するメカニズムを持つ。内部には環境負荷や吸入時の有害性を低減させた特殊な有機染料配合組成物が充填されており、極めて鮮明で濃密な煙を約30秒から60秒間にわたり持続的かつ均一に発生させる。本シリーズは色ごとに個別のL番号が割り当てられており、L152A1(緑)、L153A1(オレンジ)、L154A1(赤)、L157A1(紫)、L158A1(ターコイズ/青緑)が存在する。各色は長距離からの肉眼による視認性に優れるだけでなく、悪天候下や夜間暗視装置補助下でも明確に色彩識別できるよう設計上の工夫が凝らされている。

運用実績と評価

本シリーズは制式採用以降、イギリス軍(陸軍、王立海兵隊、空軍、海軍)の標準シグナル発煙手榴弾として広く配備されたほか、英連邦諸国や一部のNATO加盟国・特殊部隊等でも導入されている。実際の作戦運用においては、中東やアフガニスタンでの展開作戦(オプラ・テリックやオプラ・ヘリック等)をはじめ、世界各地の国際演習や多国籍任務において日常的に使用された。具体的な運用として、地上部隊が攻撃ヘリや戦闘爆撃機へ近接航空支援(CAS)の標的位置を伝達する際の目印や、前線医療輸送(MEDEVAC)ヘリに対する安全な着陸ポイントの指示、味方識別信号(IFF)として活用されている。極熱の砂漠地帯から極寒地まで環境を選ばず確実に作動する高い信頼性と、誤作動リスクを防ぐ安全設計、そして密度の高い発煙性能が前線の兵士から高く評価されている。現代においてもイギリス軍における戦術シグナル伝達の主力装備として確固たる立ち位置を維持している。

Official Name (正式名称)L152A1(Green),L153A1(Orange),L154A1(Red),L157A1(Purple),L158A1(Turquoise) Signal Smoke Hand Grenade
※民間・商用モデル名:N430シリーズ(N431/N433/N436/N437等)、N440/Aシリーズ、またはN460シリーズ
Country of Origin (開発国)イギリス
Manufacturer (製造メーカー)Wescom Defence
Designed (設計年)非公開
Primary Operators (主な運用組織)イギリス:イギリス陸軍(歩兵部隊等の地上部隊)、およびイギリス海軍、王立海兵隊、イギリス空軍(昼間戦闘における戦術通信、目標・降下ゾーン[LZ]・ヘリコプター着陸位置[HLZ]の識別用の制式有色信号発煙手榴弾として、これら5モデルを現役で標準配備・運用)
Type (種類)発煙手榴弾(有色信号・標識用 / Signal Smoke Hand Grenade)
Filler Type (炸薬・内蔵化学物質の種類)低毒性有色発煙組成物(Low Toxicity Coloured Smoke Composition)
Filler Weight (炸薬・薬量)非公開
Fuze Type (信管方式)延期信管 (Time-delay pyrotechnic fuze / フライオフ・レバー式発火信管)
Delay Time (遅延時間)安全レバーが外れてから煙の放出が開始されるまでの正確な遅延秒数は非公開。なお、着火後の有色煙幕放出時間は仕様(モデル)により30秒以上、45秒以上、または60秒以上 持続する
Dimensions (外寸)非公開
Total Weight (総重量)非公開
Effective Radius (有効加害・効果半径)煙幕範囲は非公開
Deployment Method (投擲・運用方式)手動投擲 (Hand-thrown)

OPERATING FORCES / 運用国・軍種

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画像の引用元
  1. By Tech. Sgt. Joe Laws – https://www.dvidshub.net/image/220376/bold-quest-2009, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=56897119
  2. UK MOD Crown Copyright 2024 / Photo by Sgt Donald C Todd. UK Ministry of Defence, via Defence Imagery (Filename: CAMS-OFFICIAL-20241101-048-010.jpg).
  3. UK MOD Crown Copyright 2025 / Photo by PO Phot Jim Gibson. UK Ministry of Defence, via Defence Imagery (Filename: FLEET-20251007-XY0098-056.jpg).
  4. UK MOD Crown Copyright 2025 / Photo by PO Phot Jim Gibson. UK Ministry of Defence, via Defence Imagery (Filename: FLEET-20251007-XY0098-059.jpg).
  5. UK MOD Crown Copyright 2024 / Photo by Cpl Rebecca Brown. UK Ministry of Defence, via Defence Imagery (Filename: AHQCPL4-OFFICIAL-20240226-015-093.jpg).

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