

概要と開発の背景
L85A3(SA80 A3 Individual Weapon)は、2010年代半ば(2016年〜2018年)にイギリス国防省がドイツの Heckler & Koch 社と提携し、イギリス軍向けに開発・改修した主力ブルパップ式アサルトライフルである。開発の背景には、1980年代に導入された初期型 L85A1 の深刻な動作不良を克服するため、2000年代初頭に同社が内部機構を全面的に刷新した L85A2 の成功と、その後の経年劣化への対応というニーズが存在した。前線の過酷な環境下で長年運用されてきた L85A2 のレシーバーの損耗に対処し、2030年代まで部隊で第一線運用を継続させる「延命改修計画(Mid-Life Improvement)」が立ち上げられた。アフガニスタンやイラクでの実戦経験に基づき、最新の各種光学照準器や戦術アタッチメントを柔軟に装着できる拡張性、射撃精度の更なる向上、および軽量化を達成する新型プラットフォームとして本型が構築された。
構造と技術的特徴
構造上の最大の特徴は、全長の短縮と 518 mm のロングバレルを両立するブルパップ構造を継承しつつ、精度向上のためフリーフローティングバレル構造と強化型上部レシーバーを採用している点にある。従来の短所であった重量バランスとアクセサリー拡張性を改善するため、新たにアルミニウム合金製の軽量フォアエンドを導入し、当初の HKey 規格から標準的な M-LOK アタッチメントシステムへと移行が行われた。表面仕上げには耐摩耗性と可視・赤外線シグネチャの低減に優れるフラットダークアース(FDE)系のセラコートコーティングを施工している。信頼性の高いショートストローク・ガスピストン機構と回転ボルト閉鎖システムを熟成させ、前級 L85A2 から約 100 g の軽量化を達成しながら、持続射撃時においても高度な命中精度と冷却効率を保持する設計思想を有する。
運用実績と評価
2018年にイギリス陸軍の歩兵部隊やイラク派遣部隊へ実戦配配備が開始されて以降、L85A3 はイギリス海軍、イギリス空軍、およびイギリス海兵隊を含むイギリス軍全体の標準小銃(Individual Weapon)として制式運用されている。実際の運用においては、演習や遠征任務においてフリーフローティングバレルと Elcan SpecterOS 光学照準器の組み合わせによる優れた命中精度、過酷な砂塵・悪天候下での作動安定性、および M-LOK レールを介した戦術ライトやフォアグリップ装着の柔軟性が高く評価された。右利き専用の排出構造や操作レバーの配置といったブルパップ固有の基本構造による制限はあるものの、高い信頼性と精度の向上により前線部隊から好評を得ており、後継小銃選定計画(Project Grayburn)に至るまでの主力小銃として確固たる立ち位置を維持し運用されている。
| Official Name (正式名称) | L85A3 / SA80 A3 |
| Country of Origin (開発国) | イギリス / ドイツ(イギリスで設計された基本構造をベースに、ドイツのHeckler & Koch社が中期性能向上[MLI]計画の主契約者として近代化改修設計を担当) |
| Manufacturer (製造メーカー) | Heckler & Koch(※元々のL85A1/A2の本体製造自体はRoyal Ordnance等によるものだが、A3仕様への完全なコンバージョン・アップグレード工程および新規コンポーネント生産はHeckler & Koch社が一括して受託・実施) |
| Designed (設計年) | 既存のL85A2を刷新する中期性能向上計画(MLI)の一環としてHeckler & Koch社らによって開発が進められ、2016年にプロトタイプが一般公開されて基本設計が完了、その後2018年からイギリス軍の実戦部隊への最初の支給および本格的な部隊運用が開始された。 |
| Primary Operators (主な運用組織) | イギリス:イギリス陸軍、イギリス海軍、王立海兵隊、イギリス空軍(陸軍の各ライン歩兵連隊、空挺兵、海兵隊コマンド部隊、および空軍レジメントを含むすべての主要戦闘コンポーネントにおいて、標準制式アサルトライフル・個人携帯兵器アセットとして調達・保有・運用) |
| Type (種類) | アサルトライフル(Assault rifle) |
| Caliber (口径) | 5.56x45mm NATO |
| Action (作動方式) | ガス圧作動(ショートストロークピストン)、ターンボルト閉鎖(Gas-operated, rotating bolt) |
| Overall Length (全長) | 785 mm (30.9 in)(※ストック折り畳み機構:なし[固定式ブルパップ構造のため展開・折り畳みの区分なし]) |
| Barrel Length (銃身長) | 518 mm (20.4 in) |
| Weight (重量) | 約 4.03 kg(※光学照準器および装填されたマガジンを含まない本体・ハンドガードのみの純粋な空虚重量。なお、実戦配備時の標準光学照準器[ELCAN SpecterOS 4x]、HKey対応バーティカルグリップ、および30連マガジン(フルロード)をすべて装着した全備重量は約 4.98 kg) |
| Rate of Fire (発射速度) | 610 – 775 rpm |
| Effective Range (有効射程) | 400 m(アイアンサイト使用時) / 600 m(標準支給の光学照準器使用時) |
| Feed System (給弾方式) | 30-round STANAG magazine ※イギリス軍では主にMagpul社製のポリマー製EMAG等を標準装備として運用 |
OPERATING FORCES / 運用国・軍種
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画像の引用元
- By Photo: CPL REBECCA BROWN/MOD, OGL 3, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=94578529
- By U.S. Marine Corps photo by Lance Cpl. Larisa Chavez – This image was released by the United States Marine Corps with the ID 190802-M-NV243-0005 (next).This tag does not indicate the copyright status of the attached work. A normal copyright tag is still required. See Commons:Licensing.العربية ∙ বাংলা ∙Bahasa Indonesia ∙Bahaso Jambi ∙Deutsch ∙ Deutsch (Sie-Form) ∙ English ∙ español ∙ euskara ∙ فارسی ∙ français ∙ italiano ∙ 日本語 ∙ 한국어 ∙ македонски ∙ മലയാളം ∙ Plattdüütsch ∙ Nederlands ∙ polski ∙ پښتو ∙ português ∙ русский ∙ slovenščina ∙ svenska ∙ Türkçe ∙ українська ∙ 简体中文 ∙ 繁體中文 ∙ +/−, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=157813337












