
アメリカ陸軍が長年運用してきた旧型のM203を刷新するために導入した、40mm口径の単発式・擲弾発射器である。ドイツのヘッカー&コッホ(Heckler & Koch)社が開発したAG36をベースに、アメリカ軍の要求(折りたたみ式フォアグリップの追加や短砲身化など)を反映して設計された。本兵器の最大の特徴は、小銃(M4カービン等)の銃身下部に直接マウントして一体運用できるだけでなく、専用の着脱式ストックを取り付けることで「独立した単体火器(スタンドアローン)」としても実戦射撃が可能な点である。従来のM203のように砲身を前方にスライドさせるのではなく、砲尾が左側面にスイングして開く「サイドオープニング(側方スライド開閉)方式」を採用した。これにより、従来の標準的な榴弾(40x46mm弾)だけでなく、長すぎてM203の薬室には装填できなかった最新の長身特殊弾薬や精密・非致死性擲弾、誘導弾薬なども制限なく装填して自由自在に投射できる極めて汎用性の高い最新の歩兵用中距離支援火器である。
| Official Name (正式名称) | M320 Grenade Launcher |
| Country of Origin (開発国) | ドイツ |
| Manufacturer (製造メーカー) | Heckler & Koch |
| Designed (設計年) | アメリカ陸軍が示した高信頼性・安全性・高人間工学要件に基づき、2004年にピカティニー・アーセナル(米陸軍兵器研究開発センター)主導の共同開発・選定プログラムが始動して2005年5月にヘッカー&コッホ社のプロトタイプが選定され、追加改修設計とテストを経て2008年に最終制式設計が完了して製造が開始された。その後、2009年6月にアメリカ陸軍第82空挺師団(第1旅団戦闘チーム)へ最初の機体が実戦部隊配備・支給されたことで公式に運用を開始 |
| Primary Operators (主な運用組織) | アメリカ合衆国:アメリカ陸軍(各歩兵旅団戦闘チームの歩兵分隊)、アメリカ海兵隊(各海兵遠征部隊の火力チーム)、およびアメリカ空軍(空軍治安部隊)、アメリカ海軍(海軍特殊戦コマンド(NSWC / SEALs)、遠征治安部隊・基地防衛部隊(NECC))にて、小銃下部搭載の「M320/M320A1」および独立運用型(スタンドアローン構成)を主力現役運用中 オランダ:オランダ王立陸軍(各機械化・軽歩兵旅団)およびオランダ海兵隊にて、主力小銃(C7/C8)のアンダーバレルマウントおよびスタンドアローン単体火器として、米国共通仕様に準拠した「M320」を分隊標準火力として現役運用中 ウクライナ:ウクライナ陸軍(各独立突撃旅団・空中強襲旅団)およびウクライナ海軍(海軍歩兵部隊)にて、対ロシア実戦の安全保障安全援助パッケージとしてアメリカ合衆国政府から公式寄贈・大量供与された「M320」フリートを前線で大量現役運用中 マレーシア:マレーシア陸軍(第10空挺旅団「10 Briged Para」)およびマレーシア海軍特殊部隊(PASKAL)にて、高機動・特殊作戦時のM4カービンやHK416との結合兵装、および単体スタンドアローン装備として「M320」を現役運用中 フィリピン:フィリピン陸軍(各歩兵師団・普通科大隊)およびフィリピン海兵隊にて、米国からの防衛援助および軍近代化調達プログラムに基づき、旧型M203を刷新する主力40mm火器として公式引き渡された「M320」を現役運用中 ノルウェー:ノルウェー陸軍(王立親衛隊および北部旅団普通科大隊)にて、標準装備であるHK416アサルトライフルの下部結合型、および専用ストックを用いた独立運用型として、ヘッカー&コッホ社から直接調達した「M320(GLM)」フリートを現役運用中 ハンガリー:ハンガリー陸軍(第5歩兵旅団等の各地上戦闘部隊)にて、NATO相互運用性基準に適合する軍近代化プログラムの一環として公式導入され、M4カービン等とシステム統合された「M320」を現役運用中 ドイツ:ドイツ連邦陸軍(各機械化歩兵・軽歩兵部隊)および特殊部隊(KSK)にて、基本型AG36の長年の運用実績に加え、現在全軍配備が進む新型主力小銃「G416(G95A1)」のシステム構成品として最新仕様の「M320(GLM)」を現役運用中 イギリス:イギリス陸軍(各王立歩兵連隊)および特殊空挺部隊(SAS)にて、主力L85用のL123A3(AG36)のほか、新規制式化されたM4系発展型小銃(L403A1等)のマウント用として米国共通ピカティニー・レール規格の「M320」を現役運用中 フランス:フランス陸軍(各歩兵・空挺連隊)にて、旧型FAMASから新型のHK416Fアサルトライフルへの全面更新プログラムに伴い、その下部に完全統合マウント可能な40mm分隊支援アセットとして、H&K社製の「M320(GLM/HK269)」を大量現役運用中 タイ:タイ王国陸軍(歩兵旅団および各即応部隊)にて、米国からのFMS(対外有償軍事援助)調達ルートを通じて公式導入された「M320」フリートを、既存のM16A4やM4カービンと統合して分隊間接火力として現役運用中 |
| Type (種類) | 擲弾発射器 |
| Caliber (口径) | 40×46mm |
| Action (作動方式) | Single-shot(),Double-action(ダブルアクション) |
| Overall Length (全長) | 約350mm(13.8 in) |
| Barrel Length (銃身長) | 約229mm(9 in) |
| Weight (重量) | 1.5 kg |
| Rate of Fire (発射速度) | 5–7 rpm |
| Effective Range (有効射程) | 150 m (point) / 350 m (area) |
| Feed System (給弾方式) | Breech-loaded, single shot |
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画像の引用元
- By Photo Courtesy of PEO Soldier – https://www.flickr.com/photos/peosoldier/3758687841/in/set-72157621946887368/, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=9852848








