
Heckler & Koch社が開発したG36アサルトライフル専用の「AG36」をベースに、MIL-STD-1913ピカティニー・レールシステムを介して多種多様な小銃へ装着できるように発展させた、アドオン型の単発式40mmグレネードランチャーである。EGLMは「Enhanced Grenade Launcher Module」の略称であり、主にM4カービンやC8、HK416などのAR-15系列や各種ライフルの下部に工具なしで素早く着脱できる極めて高い汎用性とモジュール性を備えている。最大の特徴は、バレルが左側面にスイングして開く中折れ式の装填機構であり、前後にスライドさせる従来型のM203などとは異なり、薬室後方に十分な空間が確保されるため、照明弾(Illuminating round / Flare round)や各種非致死性弾といった全長の長い特殊弾薬を一切制限なく容易に装填・運用できる点にある。人間工学に基づいた専用のピストルグリップと、コッキング操作が不要で高い安全性を誇るダブルアクション方式のトリガーを標準装備している。さらに、ライフルのハンドガードから取り外した状態でも、専用の伸縮式ショルダーストックを取り付けることで、単体での独立運用(スタンドアロン)が可能な火力支援火器として柔軟に機能する設計である。
| Official Name (正式名称) | H&K AG-C / EGLM ( Enhanced Grenade Launcher Module) (イギリス軍制式名:L17A1 UGL 、オランダ軍制式名:AG-NL、Heckler & Koch社公認商標:GLM) |
| Country of Origin (開発国) | ドイツ |
| Manufacturer (製造メーカー) | Heckler & Koch |
| Designed (設計年) | AG36から派生した汎用型モデル「AG-C / EGLM(Enhanced Grenade Launcher Module)」の設計年は2000年代初頭であり、軍事組織における最初の公式な運用開始年は、イギリス特殊部隊(UKSF)やオランダ軍などに「L17A1」や「AG-NL」などの仕様・制式名として調達・実戦配備が開始された2003年である |
| Primary Operators (主な運用組織) | アメリカ合衆国:アメリカ陸軍、アメリカ海兵隊、アメリカ海軍、アメリカ空軍(AG36をベースにした発展派生型を「M320 / M320A1」として制式採用・大規模配備)、各連邦法執行機関の特殊部隊 イギリス:イギリス陸軍、イギリス海軍、イギリス空軍(制式アサルトライフルSA80/L85シリーズに装着する「L123A2/A3 UGL」仕様、およびイギリス特殊部隊[UKSF]のSASやSBS、パスファインダー小隊等でC8SFW/L119A1/A2カービン等にマウントする「L17A1 UGL」仕様として調達・運用) オランダ:王立オランダ陸軍、王立オランダ海軍(オランダ軍独自の光学サイト付き統合仕様である「AG-NL」および「AG-C/EGLM」を、Diemaco C7/C8アサルトライフル等にマウントして運用) カナダ:カナダ軍(「AG-C/EGLM」仕様を主力小銃のC7/C8アサルトライフル、または特殊部隊[JTF-2等]の各種ピカティニー・レールシステムを介して運用) フランス:フランス陸軍(主力小銃のHK416Fへの全面更新に伴い、左右開閉式に対応したAG-C系列の最新発展派生型である「HK269F」を全軍の主力アドオングレネードランチャーとして大規模導入・運用) ポーランド:ポーランド軍(特殊部隊[GROM、JWK等]において、保有するHK416等の各種ライフルにマウント、あるいは専用ストックを用いてスタンドアロン型として運用) エストニア:エストニア国防軍(部隊近代化アセットの一環として導入され、保有するアサルトライフル等にアドオンして運用) リトアニア:リトアニア軍(リトアニア陸軍等において、主力制式火器であるG36V/G36KVアサルトライフルや各種レール装備小銃にマウントして運用) マレーシア:マレーシア軍(マレーシア陸軍、海軍特殊部隊[PASKAL]、空軍特殊部隊[PASKAU]、および王立警察の特別行動部隊[UTK]等にてG36やHK416と組み合わせて運用) ノルウェー:ノルウェー軍(陸軍特殊部隊[FSK]や海軍特殊部隊[MJK]等の一部特殊作戦ユニットにおいて、C8SFW(L119A1)やHK416等にアドオンして限定運用) ハンガリー:ハンガリー地上軍(近代化アセットの一環として、AG-C/EGLMの米軍発展型であるM320型を導入・運用) イスラエル:イスラエル国防軍(一部の特殊作戦部隊、および戦術評価用アセットとしてM320型を限定運用) フィリピン:フィリピン海兵隊(部隊の火力支援アセットとして、ピカティニー・レール対応のM320型を調達・運用) ウクライナ:ウクライナ軍(2022年のロシア侵攻以降、西側諸国[主にイギリスやドイツなど]からの防衛援助パッケージの一部、または各種供与アサルトライフルの付属アセットとして、L123A2やM320などのAG-Cファミリー火器が前線部隊に流入し、実戦での運用が広く確認されている) |
| Type (種類) | アンダーバレル・グレネードランチャー(Under-barrel grenade launcher / 銃架付てき弾発射器)(※専用ストックキット使用によりスタンドアローン火器としても運用可能) |
| Caliber (口径) | 40×46mm LV(低初速てき弾) |
| Action (作動方式) | 中折れ式(サイドスイング・ブリーチローディング)、ダブルアクションオンリー(DAO)トリガー |
| Overall Length (全長) | 単体・小銃マウント時:約 285 mm – 354 mm(※マウントアダプターの仕様やバレル長により変動) スタンドアローン(ストック使用独立運用時):ストック展開時 約 518 mm – 640 mm / ストック折り畳み・縮長時 約 328 mm – 434 mm |
| Barrel Length (銃身長) | 280 mm(11 inches)または 短銃身仕様の 215 mm(8.46 inches) |
| Weight (重量) | ランチャー単体:約 1.27 – 1.5 kg(マウントアダプターを含まない空重量。215mm銃身モデルは約1.27kg、280mm銃身モデルは約1.5kg) スタンドアロン(ストック一式含む仕様):約 2.0 – 2.6 kg |
| Rate of Fire (発射速度) | 約 6 rpm |
| Effective Range (有効射程) | 約 150 m(点目標 / Point target) / 最大有効射程 約 350 – 400 m(面目標 / Area target) |
| Feed System (給弾方式) | 単発・手動装填(Single-shot, manually loaded) |








