
M1131ストライカー火力支援車(FSV)は、アメリカ陸軍のストライカー旅団戦闘チーム(SBCT)において火力支援班(FIST)が運用する、8×8輪駆動の自走前線観測・目標指示指揮車。スイスのピラーニャIIIをベースに開発されたストライカー・ファミリーの主要バリエーションである。最大の特徴は、高度な自動化目標捕捉システム(FS3など)を車体に統合している点である。車載の電子光学センサーや昼夜間赤外線前方監視装置(FLIR)、高精度GPS、レーザー目標指示器を駆使し、遠距離の目標を正確に識別・追跡する。デジタル射撃管制システムやC4ISR戦術ネットワークと完全に連動しており、目標位置のデジタルデータを航空支援(近接航空支援:CAS)や後方の野戦特科部隊(自走砲や迫撃砲)へリアルタイムに伝送できる。これにより、「初弾からの効力射」を可能にする即応性の高い火力支援統制を展開する。
また、発展型のM1251A1 FSVVA1は、地雷の爆風を逃がす「二重V字型車体底面(DVH)」を採用して防御力を飛躍的に高めた、米陸軍の最新鋭ストライカー火力支援車である。
重量増加に対応するため、エンジンを450馬力に強化し、デジタル機器を安定稼働させる大容量発電機や刷新された車内ネットワークを統合している。
前線観測センサー(FS3)で捉えた敵の位置データを、後方の砲兵部隊や上空の戦闘機へリアルタイムにデジタル伝送し、即応性の高い精密砲爆撃を統制する。
| Official Name (正式名称) | M1131 fire support vehicle / M1251A1 FSVVA1 |
| Country of Origin (開発国) | アメリカ合衆国 / カナダ |
| Manufacturer (製造メーカー) | General Dynamics Land Systems (GDLS) |
| Designed (設計年) | M1131 FSVは2000年にアメリカ陸軍の暫定装甲車両(IAV)計画として選定されてから2002年にかけて車体の試作・量産設計が行われ、最初のストライカー旅団戦闘チーム(SBCT)を構成した第2歩兵師団第3旅団へ他のバリアントとともに順次引き渡され、同旅団が2003年10月にイラク戦域へ展開、初期作戦能力(IOC)を達成したことで2003年に公式に運用を開始 M1251A1 FSVVA1は、アメリカ陸軍のストライカー近代化プログラム(エンジニアリング変更提案:ECP)に基づき2012年から約6年をかけて二重V字型車体底面の導入や新型パワーパックの統合設計が行われ、2018年9月に実戦部隊(第2歩兵師団第2旅団)による最終的な全規模運用試験をクリアしたことで量産が承認され、翌2019年から2020年にかけて最初のストライカー旅団戦闘チームへ配備されたことで公式に運用を開始 |
| Primary Operators (主な運用組織) | アメリカ合衆国:アメリカ陸軍(開発国かつ世界唯一の公式現役運用国。各ストライカー旅団戦闘チーム(SBCT)傘下の歩兵大隊・各中隊に随伴する火力支援班(FIST:Fire Support Teams)、および偵察大隊に広く実戦配備。基本型の「M1131(FSV)」に加えて、現在は耐地雷・IED防護性能を劇的に高めた二重V字型車体底面(ハル)構造の派生品である「M1251(Double-V Hull:DVH-FSV)」、および足回りと車内ネットワークを最新世代に近代化アップデートした最新派生型の「M1251A1(DVH-A1 FSV)」を独占的に主力現役運用中) |
| Crew / Capacity (乗員および兵員輸送数) | 4名 (操縦手、車長、火力支援将校、無線電話通信手) ※車内に4名の専門火力支援・前線観測班を完全収容する |
| Combat Weight (戦闘重量) | M1131 FSV:17,237 kg (17.24 t) ※基本仕様での数値 防護用のスラット(ケージ)装甲や各種追加目標指定モジュール(MEP)をフル装備した作戦時の最大総重量(GVW)は約 18,500 kg 〜 19,000 kg 前後 M1251A1 FSVVA1:28,576 kg (28.58 t / 63,000 lbs) ※最新の二重V字型車体底面(DVH)構造、足回りの強化、および追加装甲マウントをすべて含む最大総重量 |
| Dimensions (寸法: 全長/全幅/全高) | M1131 FSV: W (全幅): 3,890 mm (3.89 m ※サイドミラー・各種外装マウント部含む) / 車体幅:2,720 mm (2.72 m) L (全長 / 砲身含まず車体長): 7,000 mm 〜 7,300 mm (7.0 m 〜 7.3 m ※車体バンパー・マウント等の仕様突起部含む) H (全高 / D指定の垂直高): 3,180 mm (3.18 m ※車長キューポラおよび高度火力目標指示・前線観測センサーマウント展開時の全高) / 車体天面高:2,640 mm (2.64 m) M1251A1 FSVVA1: W: 3,406 mm (3.40 m ※サイドミラー・外装マウント部含む) / L: 7,381 mm (7.38 m ※車体バンパーおよび各種センサーマウントを含む全長) / D: 3,180 mm (3.18 m ※車長キューポラ、および高度火力目標指示・前線観測センサーポッドを含む垂直高) / 基本車体幅:2,720 mm (2.72 m) / 車体天面高:2,640 mm (2.64 m) |
| Armor (装甲の詳細: 複合装甲、ERA、APSの有無) | M1131 FSV: High-hard steel structure hull with optional bolt-on ceramic armor, internal spall liners, and slat/cage armor options (高硬度鋼板溶接構造車体 + ボルト留め式セラミック増加装甲、内面防破ライナー、スラット装甲オプション、最新型はM1251二重V字型車体底面仕様) ※基本装甲と増加装甲の組み合わせにより、14.5mm重機関銃弾や152mm砲弾の空中炸裂破片に対する全周防御力を有する、複合装甲や爆発反応装甲(ERA)は装備していない M1251A1 FSVVA1: High-hard steel structure hull with Double-V Hull (DVH) design, optional bolt-on ceramic armor, and internal spall liners (高硬度鋼板溶接構造に加え、地雷・IEDの爆風を外側へ逃がす特殊な二重V字型車体底面(DVH)構造を標準採用。さらにボルト留め式セラミック増加装甲、内面防破ライナー、スラット/ケージ装甲オプションを統合) ※14.5mm重機関銃弾や152mm砲弾の空中炸裂破片、および地雷に対して極めて高い防御力を有する、M1131 FSVと同じく複合装甲や爆発反応装甲(ERA)は装備していない |
| Main Armament (主武装) | バリエーションおよび任務内容によりいずれか 1基をパワーアシスト付き車長キューポラマウントへ選択装備 1x 12.7 mm M2HB heavy machine gun 1x 40 mm Mk 19 automatic grenade launcher ※前線観測・アセットとして、最長15km先の目標を自動検知・レーザー/GPSにより正確に追跡・指示可能な自動化火力支援ターゲット捕捉システムセンサーポッドを主武装横に標準統合 |
| Secondary Armament (副武装) | 1x 7.62 mm M240B machine gun (車体後部スイングマウント) 4x M6 smoke grenade launchers |
| Engine (エンジン出力 hp/kW) | M1131 FSV: Caterpillar 3126 6-cylinder inline 4-cycle turbocharged liquid-cooled diesel engine (キャタピラー社製 3126 直列6気筒4サイクルターボチャージドディーゼル、出力: 350 hp / 260 kW ※2,500 rpm時 ※後期の量産・A1改修型仕様には Caterpillar C7 エンジン(350 hp)を搭載) M1251A1 FSVVA1: Caterpillar C7 6-cylinder inline 4-cycle turbocharged liquid-cooled diesel engine (キャタピラー社製 C7 直列6気筒4サイクルターボチャージドディーゼル。出力: 450 hp (336 kW) ※重量増加に対応するため、従来の350馬力から450馬力へ完全強化され、デジタル機器安定稼働用の910アンペア大容量オルタネーターを備えた最新パワーパック仕様) |
| Max Speed (最高速度: 整地/不整地) | Paved (整地): 96 km/h 〜 100 km/h (運用制限値:96.5 km/h / 60 mph) Unpaved (不整地): 約 40 km/h 〜 50 km/h |
| Operational Range (航続距離) | M1131 FSV:530 km (330 miles) M1251A1 FSVVA1:483 km (300 miles) ※車体底面の重装甲化および高出力パワーパックへの刷新に伴い、従来の530kmから483kmへ変更 |
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画像の引用元
- By Not listed on the Army web page – http://www.sbct.army.mil/product_fsv.html, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1250428








