L119A2 (C8 IUR)

L119A2 (C8 IUR)
イギリス海兵隊第45コマンド部隊(アメリカ国旗のパッチはアメリカ陸軍グリーンベレー第10特殊部隊との合同訓練のため)

概要と開発の背景

L119A2(Special Forces Individual Weapon)は、2014年にカナダの Colt Canada(旧 Diemaco)が開発・製造し、イギリス国防省が制式採用した特殊部隊用アサルトカービンである。開発の背景には、2000年代初頭よりイギリス陸軍特殊空挺部隊(SAS)や特殊舟艇部隊(SBS)などで運用されてきた前級 L119A1(C8SFW / C8CQB)におけるレシーバーの経年劣化や、各種アクセサリー装着時の剛性維持といった課題が存在した。前級 A1 はアッパーレシーバーとハンドガードが分離した構造(KAC 製 Quad RIS)であったため、レーザー照準器や各種アタッチメントをハンドガード上に装着した際、過酷な運用負荷によって僅かな歪みが生じ、着弾点に変化を及ぼす懸念があった。これを受け、外郭構造の剛性を極限まで高めた一体成型アッパーレシーバー(IUR)を導入し、過酷な環境下での耐久性と高い射撃精度を確保する次世代の特殊作戦用火器として本機の調達が開始された。

構造と技術的特徴

構造上の最大の特徴は、アッパーレシーバーとハンドガードが鍛造アルミニウムから一体成型されたモノリシック・アッパーレシーバー(IUR: Integrated Upper Receiver)を採用している点にある。バレルがハンドガードに接触しない完全なフリーフローティングバレル構造を実現しており、各種照準機器を装着しても歪みが生じず、常に高度な命中精度と構造剛性を維持する設計思想を有する。操作系統にはアンビ(左右両利き対応)化されたボルトキャッチ、マガジンリリース、チャージングハンドル、およびセレクターが標準装備され、構えを素早く切り替えるスイッチング操作に対応している。作動方式には信頼性の高いダイレクト・インピンジメント(リュングマン)式を踏襲し、Geissele 製マッチトリガー、Magpul CTR ストック、Surefire 製 FH556-216a フラッシュハイダー、Ergo 製カスタムグリップなどの高品質コンポーネントが組み合わされている。

運用実績と評価

2014年の制式配備開始以降、L119A2 はイギリス陸軍特殊空挺部隊(SAS)、特殊舟艇部隊(SBS)、特殊偵察連隊(SRR)、ならびに王立憲兵隊(RMP)の精鋭護衛部隊などへ集中配備された。実際の運用においては、中東地域における対テロ作戦や市街地での近接戦闘(CQB)ミッションへ投入され、一体型レシーバーによる卓越した構造耐久性と高い着弾精度の維持、ならびにアンビ操作系による高い操作性が部隊から絶大な信頼を獲得した。作戦用途に応じて 15.7 インチ(標準カービン)と 10 インチ(CQBモデル)の 2 種類のバレルバリエーションが使い分けられており、過酷な前線から車輌・屋内突入まで幅広い局面に柔軟に対応している。イギリス軍特殊部隊の象徴的な基幹アサルトカービンとして確固たる地位を築いており、第一線での運用が続けられている。

Official Name (正式名称)L119A2 (C8 IUR) ※L119A2はUKSFにおけるSpecial Forces Individual Weapon [SFIW] としての制式名称
Country of Origin (開発国)イギリス(要求仕様・調達) / カナダ(基本設計・開発)
Manufacturer (製造メーカー)Colt Canada
Designed (設計年)イギリス国防省(MOD)による寿命中期改修(MLU)プログラムのもとで2013年にColt Canada社との間で改修契約が締結されて基本設計および開発が行われ、翌年の2014年末から2015年にかけて実戦部隊への最初の支給および本格的な運用が開始された。
Primary Operators (主な運用組織)イギリス:イギリス三軍統合特殊部隊(22nd特殊空挺部隊[SAS]、特殊舟艇部隊[SBS]、特殊偵察連隊[SRR]、特殊部隊支援グループ[SFSG])、イギリス海軍(王立海兵隊の「43コマンド」「42コマンド」「30コマンド監視偵察中隊[SRS]」)、イギリス陸軍(特殊作戦旅団傘下の「レンジャー連隊」[※L403A1への移行期につき並行運用]、16空中突撃旅団の「パスファインダー小隊」、王立憲兵隊[RMP]要人警護ユニット)、イギリス空軍(RAFレジメント(SFSG派遣隊)、RAF Police CQBチーム)(※イギリス軍の「寿命中期改修[MLU]」プログラムに基づき、従来のL119A1からアップデートされたアセットとして、UKSFおよび国内の精鋭・専門部隊へ限定的に集中配備・独占運用されている)
Type (種類)アサルトライフル / カービン(Assault rifle / Carbine)
Caliber (口径)5.56x45mm NATO
Action (作動方式)Gas-operated, closed rotating bolt, direct impingement(ダイレクト・インピンジメント式[リュングマン式]ガス圧作動、閉鎖ボルト回転閉鎖)
Overall Length (全長)公式な最延長時・最短縮時サイズの内訳数値は非公開
Barrel Length (銃身長)10.5 inches(約 266 mm)
16.5 inches(約 419 mm) (前代のL119A1とは異なり、L119A2ではモノリシックアッパー[IUR]の採用に合わせてバレル長が刷新されており、近接戦闘向けの10.5インチ仕様、および長銃身の16.5インチ仕様のバリアントがイギリス軍に調達・運用されている)
Weight (重量)ハンドガード一体型のモノリシック・インテグレーテッド・アッパーレシーバー[IUR]構造が採用されているが、銃本体のみの空虚重量は非公開
Rate of Fire (発射速度)L119A2単体での公式発射速度データは非公開
Effective Range (有効射程)10.5インチおよび16.5インチそれぞれの銃身仕様における実効射程データは非公開
Feed System (給弾方式)30-round detachable STANAG magazine

OPERATING FORCES / 運用国・軍種

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画像の引用元
  1. By U.S. Army photo by Spc. Mercedes Johnson – This image was released by the United States National Guard with the ID 220623-Z-JR400-1015 (next).This tag does not indicate the copyright status of the attached work. A normal copyright tag is still required. See Commons:Licensing.العربية ∙ বাংলা ∙Bahaso Jambi ∙Deutsch ∙ Deutsch (Sie-Form) ∙ English ∙ español ∙ euskara ∙ فارسی ∙ français ∙ italiano ∙ 日本語 ∙ 한국어 ∙ македонски ∙ മലയാളം ∙ Plattdüütsch ∙ Nederlands ∙ polski ∙ پښتو ∙ português ∙ русский ∙ slovenščina ∙ svenska ∙ Türkçe ∙ українська ∙ 简体中文 ∙ 繁體中文 ∙ +/−, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=154428875

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