

概要と開発の背景
Glock 17は、1980年代初頭にオーストリアのGlock Ges.m.b.H.が開発したポリマーフレーム構造の半自動式拳銃である。1980年代初頭、オーストリア軍は第二次世界大戦期から使用されていたWalther P38(P1)などの老朽化した従来型火器を刷新するため、次世代制式ピストル「Pistole 80」の調達計画を開始した。当時プラスチック・ナイロン製品メーカーであったGlock社は、創業者Gaston Glockのもと従来の軍用火器設計の固定観念にとらわれない新思想を取り入れ、軽量さ、大量生産性、過酷な環境下での高い動作信頼性を兼ね備えた新型火器の開発へ参入した。厳格な比較試験を経て1982年にオーストリア軍へ「P80」として制式採用された。
構造と技術的特徴
構造上の最大の特徴は、フレーム主要部にガラス繊維強化ポリマー(ナイロン系樹脂)を採用し、大幅な軽量化と耐久性・耐食性を高次元で両立している点にある。作動方式には改修型ブローニング方式のショートリコイル機構を採用し、従来のハンマー式に代わる「セーフアクション(Safe Action)」と呼ばれるストライカー打撃機構を搭載している。外部マニュアルセーフティを排除し、トリガーセーフティ・ドロップセーフティ・ファイアリングピンセーフティの3重の自動安全機構を統合することで、トリガーを引ききらない限り動作しない安全設計上の配慮がなされている。同時代の金属フレーム製拳銃と比較して構成部品数を約33点と極めて少なく抑え、メンテナンス性を向上させるとともに、9×19mmパラベラム弾を17発装填可能な複列(ダブルカラム)弾倉を備える構造上の工夫が施されている。
運用実績と評価
1982年のオーストリア軍での制式採用以降、オランダ軍、ノルウェー軍、イギリス軍(L131A1)などの各国家防衛組織や、米国の連邦捜査局(FBI)をはじめとする世界各国の法執行機関で制式導入・運用されている。過酷な砂塵・寒冷地での耐久試験をクリアする高い作戦稼働率と、セーフアクション機構による即座の対応能力が具体的に極めて高く評価された。本銃の成功により、コンパクトモデルのGlock 19や大口径版、競技用など多角的な派生型が整備され、世代交代(Gen1〜Gen5)を重ねながら近代化改修が継続されている。金属フレーム主体の時代を塗り替え、現代におけるポリマーフレーム半自動式拳銃の世界標準および世界的パイオニアとして不動の立ち位置を確立している。
| Official Name (正式名称) | Glock17 |
| Country of Origin (開発国) | オーストリア |
| Manufacturer (製造メーカー) | Glock GmbH |
| Designed (設計年) | オーストリアのGlockによって1981年に設計され、1982年からオーストリア軍で制式採用・運用開始 |
| Primary Operators (主な運用組織) | アメリカ合衆国:アメリカ陸軍(グリーンベレー(Special Forces)」や「第75レンジャー連隊」などの陸軍特殊作戦部隊。標準支給であるSIG M17/M18の枠とは別に、作戦特性や個人の好みに応じて選択可能なインベントリとして、国家物品番号(NSN: 1005-01-632-2643 / G17 Gen3等)ベースで公式に調達・運用) イギリス:イギリス陸軍、イギリス海軍、イギリス海兵隊、イギリス空軍、SAS、SBS、SRR、SFSG(Glock 17 Gen 4 : 制式名 L131A1 General Service Pistol、Glock 17 FX:制式名 L132A1 :シムニッション弾(特殊な訓練用染色弾)専用の教習・演習用) オーストリア:オーストリア陸軍(Pistole 80/Glock 17) フランス:フランス軍特殊部隊、GIGN(Glock 17 Gen5) ドイツ:KSK(Kommando Spezialkräfte)(Glock 17) ノルウェー:ノルウェー軍(P80/Glock 17) スウェーデン:スウェーデン軍(Pistol 88/Glock 17) フィンランド:フィンランド国防軍(9.00 PIST 80/Glock 17) スイス:Swiss Army Reconnaissance Detachment 10(Glock 17 Gen4) オランダ:オランダ軍(Glock 17) ポルトガル:ポルトガル陸軍(Glock 17 Gen5 FS Coyote) ラトビア:ラトビア軍(Glock 17) リトアニア:リトアニア軍(Glock 17) ルクセンブルク:ルクセンブルク陸軍(Glock 17) モンテネグロ:モンテネグロ軍(Glock 17) イスラエル:イスラエル国防軍(Glock 17) イラク:イラク軍、イラク治安部隊(Glock 17) マレーシア:マレーシア軍(Glock 17) シンガポール:Special Operations Force(Glock 17) ロシア:FSB特殊部隊、SOBRなど一部特殊部隊(Glock 17) |
| Type (種類) | 半自動式拳銃 |
| Caliber (口径) | 9×19mm Parabellum |
| Action (作動方式) | Short recoil-operated(ティルトバレル方式ショートリコイル) |
| Overall Length (全長) | 204mm |
| Barrel Length (銃身長) | 114mm |
| Weight (重量) | 0.7kg |
| Rate of Fire (発射速度) | セミオートマチック |
| Effective Range (有効射程) | 50 m |
| Feed System (給弾方式) | 17-round magazine |
OPERATING FORCES / 運用国・軍種
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画像の引用元
- By Photo: Steve Dock/MOD, OGL v1.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=180718565
- By born1945 – https://www.flickr.com/photos/12567713@N00/5590554624/, CC BY 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=116740345












