HK417

HK417
オランダ王立海兵隊MARSOF(Netherlands Maritime Special Operations Forces)

Heckler & Koch(H&K社)が開発した5.56mm口径のHK416をベースに、大口径である7.62x51mm NATO弾仕様にスケールアップして作られた自動小銃。アフガニスタン紛争やイラク紛争での経験から、従来の5.56mm弾では射程や阻止力が不足しているという戦訓を受け、遠距離戦闘や遮蔽物背後の敵に対する打撃力向上を目的として開発された。ショートストローク・ガスピストン方式を採用しており、汚れに対する動作の信頼性が極めて高い。モジュール式のバレル設計により近接戦闘(CQB)用から選抜射手(DMR)仕様まで容易に換装可能で、各国の特殊部隊や正規軍でバトルライフルおよび精密狙撃銃として幅広く活躍している。

Official Name (正式名称)HK417
Country of Origin (開発国)ドイツ
Manufacturer (製造メーカー)Heckler & Koch
Designed (設計年)Heckler & Koch社によるHK417の設計(試作型の開発)は2004年に開始され、公への発表および限定的な製造・部隊配備が始まった運用開始年は2006年
Primary Operators (主な運用組織)ドイツ:ドイツ陸軍(陸軍特殊部隊司令部[KSK]、一般歩兵部隊等において16.5in仕様を「G27」、13in仕様を「G27K」として運用。また高精度選抜射手仕様を「G28」、最新のMR308A6ベースの次期狙撃銃を「G210」として運用)
アメリカ合衆国アメリカ陸軍(統合特殊作戦コマンド[JSOC]、および一般部隊向けにG28をベースに改修した「M110A1 CSASS / SDMR」を現役で広く運用)
オーストラリア:オーストラリア陸軍(16inの「Recce」仕様に6倍ACOGスコープを搭載し、アフガニスタン紛争以降から分隊選抜射手用ライフルとして運用)
イギリス:イギリス特殊部隊(UKSF:イギリス陸軍第22SAS連隊、特殊舟艇部隊[SBS]、特殊部隊支援群[SFSG]、特殊偵察連隊[SRR]等において「L2A1」の制式名称等で12in、16in、20in仕様を運用)
フランス:フランス陸軍、および軍警察(特殊作戦司令部[COS]にて20in仕様等を運用するほか、国家憲兵隊治安介入部隊[GIGN]、国家警察特別介入部隊[RAID]、および一般陸軍部隊で運用)
日本陸上自衛隊(試験・評価用のほか、2023年1月に高精度狙撃仕様の「G28」が「基準狙撃銃」として正式採用され、特殊作戦群や普通科部隊の狙撃ユニット等へ実戦配備・運用が進行中)
ノルウェー:ノルウェー国防軍(陸軍主力部隊や郷土防衛隊等において、主に選抜射手用ライフル「HK417N」として制式導入・運用)
オランダ:オランダ陸軍(突撃隊軍団[KCT]および海兵隊[NLMARSOF]において、16in「Recce」仕様にSchmidt & Bender製スコープを搭載して選抜射手用に運用)
ポルトガル:ポルトガル陸軍、および空軍(陸軍特殊作戦部隊[CTOE]、ポルトガル海兵隊、空軍航空警察[Polícia Aérea]、国家共和警備隊特別介入グループ[GIOE]にてHK417およびG28を運用)
ポーランド:ポーランド警察、および特別捜査軍事警察(法執行機関の各種特殊部隊[Policja]や憲兵隊[Żandarmeria Wojskowa]等の特殊ユニットにて選抜射手用・戦術火器として運用)
アイルランド:アイルランド国防軍(陸軍遊撃兵連隊[ARW]の狙撃・観測手チームにおいて精密サポート火器として運用)
オーストリア:オーストリア陸軍(特殊部隊「ヤークトコマンド[Jagdkommando]」において専用の「HK417P」仕様を運用)
ブラジル:ブラジル陸軍、および連邦警察(陸軍の特殊作戦部隊、主要歩兵部隊、および連邦警察[DPF]の戦術部隊において選抜射手用に運用)
チェコ:チェコ共和国軍(第601特殊部隊グループ[601. skss]などの特殊作戦ユニットにて精密射手用火器として運用)
デンマーク:デンマーク陸軍(王立陸軍において20inの「Sniper」仕様を選抜射手用ライフルとして運用)
エストニア:エストニア国防軍(特殊作戦部隊[ESTSOF]において選抜射手用ライフルとして現役運用)
ルクセンブルク:ルクセンブルク軍(陸軍において、新型の主力小銃HK416とともに「HK417 A2」を制式調達・運用)
マレーシア:マレーシア皇家海軍(海軍特殊作戦部隊[PASKAL]の狙撃・精密射撃チームにて運用)
インドネシア:インドネシア海軍、および海上保安庁(海軍対テロ特殊部隊[Denjaka]、海軍上陸偵察大隊[Taifib]、および海上保安庁[Bakamla]にて高精度仕様「G28」等を運用)
クロアチア:クロアチア陸軍、および警察(特殊作戦旅団等のミリタリー特殊部隊、および法執行機関の武装特殊部隊にて12inや14.5in仕様を運用)
イタリア:イタリア武装部隊(第9落下傘強襲連隊「コル・モスキン」、海軍潜水奇襲攻撃部隊[COMSUBIN]、カラビニエリ特殊介入部隊[GIS]等において運用)
ラトビア:ラトビア国家武装部隊(陸軍一般部隊および国家憲兵隊の特殊部隊等にて選抜射手・狙撃用に運用)
アルバニア:アルバニア陸軍(特殊作戦連隊[B.O.S]において現役運用)
ウクライナ:ウクライナ武装部隊(ロシアによる軍事侵攻下において、オランダ政府等による多国籍軍事支援パッケージの一環として供与されたHK417を選抜射手用等として実戦配備・運用)
ロシア連邦:ロシア連邦保安庁(FSB所属の特殊部隊「アルファ部隊[Grup Alfa]」などの連邦対テロ部隊、その他一部特別法執行機関において、独自に調達した市販仕様等およびウクライナ紛争下の前線で鹵獲したものを狙撃・精密支援任務で限定運用)
チュニジア:チュニジア陸軍(陸軍特殊作戦部隊等において制式調達され現役運用)
ブルガリア:ブルガリア特殊作戦部隊(合同特殊作戦司令部[JSOC]等の戦闘斥候・精密狙撃分隊にてSteiner製スコープ等を統合して運用)
Type (種類)バトルライフル(Battle rifle) / 選抜射手ライフル(Designated Marksman Rifle [DMR] )
Caliber (口径)7.62×51mm NATO
Action (作動方式)ガス圧作動方式(ショートストローク・ガスピストン式)、ロータリーボルト閉鎖
Overall Length (全長)ストック展開時(Extended):985 mm(16.5インチ銃身モデルの場合)
ストック縮小時(Retracted):905 mm(16.5インチ銃身モデルの場合)(伸縮式の調整ストックを採用しており、ヒンジによる左右への「折り畳み機構」は存在しないため、ストックを最も縮めた状態の公称値)
Barrel Length (銃身長)330 mm(13インチ)、419 mm(16.5インチ)、508 mm(20インチ)など、モジュール式の複数のバリエーションが存在(※初期型には12インチ/305mm仕様も存在)
Weight (重量)13インチ銃身モデル:約 4.25 kg
16.5インチ銃身モデル:約 4.45 – 4.61 kg
20インチ銃身モデル:約 4.8 kg
(※いずれも弾薬を含まないオプション非装着状態の空重量。構成・ハンドガード仕様により前後する)
Rate of Fire (発射速度)約 600 rpm
Effective Range (有効射程)400 – 600 m(短銃身構成)、最大 800 m(長銃身・精密狙撃構成)
Feed System (給弾方式)10- or 20-round detachable box magazine(火器支援用途として50連ドラムマガジンも適合)
画像の引用元
  1. By ministerie van defensie – ministerie van defensie, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=85665219

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