
概要と開発の背景
うらが型掃海母艦は、1990年代半ば(平成6年度および平成7年度計画)に日本の防衛庁(現・防衛省)および日立造船株式会社、三井造船株式会社によって開発・建造され、1997年(平成9年)より海上自衛隊へ導入された大型の掃海母艦(MST)である。海上自衛隊では、1970年代より運用されていた先代の掃海母艦「はやせ」および機雷敷設艦「そうや」の老朽化に伴う更新対応が急務となっていた。また、1991年のペルシャ湾派遣(湾岸戦争後の機雷除去活動)において、長期間にわたる洋上掃海支援、遠洋航海における補給・旗艦機能、ならびに掃海ヘリコプター(MH-53E等)との高度な連携能力の重要性が浮き彫りとなった。これを受け、従来の「掃海母艦機能」と「機雷敷設艦機能」を1つの艦種に統合・一本化し、大型の飛行甲板と広大な補給・医療支援空間を備えた次世代の機雷戦中枢艦(計画時名称: 5,600トン型掃海母艦)として開発がスタートした。
構造と技術的特徴
構造上の最大の特徴は、先代の掃海母艦はやせ(基準排水量3,050トン)から5,650トン(2番艦ぶんごは5,700トン)へと大幅に拡大された平甲板型の大型船体と、艦尾両舷に上下2段・計12条配置された機雷敷設軌条(敷設レール)にある。これにより、1隻で最大200発以上の各種機雷を速やかに敷設できる強力な機雷敷設メカニズムを獲得した。艦後部には大型掃海・輸送ヘリコプター(MH-53EおよびMCH-101)が余裕をもって離着艦できる広大な飛行甲板と航空補給設備を備える。機関には三井造船が製造する「12V42M」4ストローク中速ディーゼルエンジン2基(19,500馬力)を搭載し、長距離航行に適した経済性と22ノットの巡航性能を誇る。また、部隊指揮を行う司令部設備(C4I)、他艦艇への燃料・真水・糧食給送装置、ならびに手術室や集中治療室を備えた本格的な医務室・水中処分班支援設備を完備する設計思想が具現化されている。
運用実績と評価
1997年3月に1番艦「うらが(MST-463)」、1998年3月に2番艦「ぶんご(MST-464)」が就役し、掃海隊群の基幹旗艦として配備された。なお、2番艦「ぶんご」のみ艦首に76mm単装速射砲を搭載する仕様上の違いが存在する。制式採用以降、日本周辺海域での機雷戦演習や西太平洋掃海訓練(WPNS)、米海軍との共同演習で掃海部隊の洋上指揮母艦・補給拠点として極めて高い実効性を証明した。さらに、1999年のトルコ大地震における仮設住宅輸送や2004年のスマトラ沖地震被災地支援、2011年の東日本大震災、2023年の米軍オスプレイ捜索救難支援など、国際緊急援助および大規模災害派遣に多数投入された。優れた洋上補給能力と医療・居住支援能力を備えた万能型機雷戦母艦としての評価は極めて高く、2020年代に改編された水陸両用戦機雷戦群の要として、現代に至るまで多用途洋上プラットフォームの第一線で運用が続けられている。
| Official Name (正式名称) | うらが型掃海母艦 / Uraga-class Minesweeper Tender |
| Country of Origin (開発国) | 日本 |
| Manufacturer (製造メーカー) | 三井造船 玉野事業所(現・三井E&S造船 / 三菱重工業) |
| Designed (設計年) | 1990年代前半から、機雷戦部隊の指揮統括能力と掃海艇への洋上補給能力を向上させ、さらに退役する機雷敷設艦「そうや」の役割を継承する新世代の多機能母艦として設計が進められ、1995年に1番艦の建造を開始 1997年に1番艦「うらが」が就役したことで、海上自衛隊の機雷戦の中核を担う主力掃海母艦としての本格的な運用が開始された艦艇 |
| Primary Operators (主な運用組織) | 日本: 海上自衛隊(自衛艦隊 掃海隊群:第1掃海隊、または横須賀地方隊において、1番艦「MST-463 うらが」および2番艦「MST-464 ぶんご」の全2隻を配備・運用中) |
| Displacement (排水量):基準排水量 / 満載排水量 | 基準排水量:5,650 t / 満載排水量:約 6,850 t |
| Dimensions (寸法):全長、最大幅、喫水 | L: 141 m(全長) × W: 22.0 m(最大幅) × D: 5.4 m(深さ:14.0 m) |
| Propulsion (機関): | ディーゼル方式、2x 三井12V42M-A 中速ディーゼル機関、2軸推進、出力:19,500 hp |
| Speed (速力): | 22 kt(約 41 km/h) |
| Range (航続距離): | 非公開(優れた外洋航行性能と長期作戦用の高い巡航能力を有する) |
| Complement (乗員数): | 約 170 名(掃海隊群司令部要員などを含む) |
| Sensors and Processing Systems (センサー・レーダー): | OPS-14C(またはOPS-14C-1) 対空レーダー OPS-28D 対水上レーダー OQS-11 機雷捜索ソナー(主に「ぶんご」に装備されていたが、運用状況により変動) |
| Armament (兵装): | 艦砲:1x JM61-M 20mm多銃身機関砲(2隻とも装備)。なお、2番艦「ぶんご」のみ艦橋前部に62口径76mm単装速射砲1基を特別に装備(1番艦「うらが」は前部甲板の砲座ステージのみで非搭載) 艦尾に機雷敷設軌条4条を装備(多数の機雷を格納・敷設可能) |
| Aircraft Carried (艦載機)、 Carrying capacity(積載能力): | 搭載機数:固有の搭載機(定数)0機 ヘリコプター運用能力:後部に広大な飛行甲板および航空支援設備を装備。海上自衛隊最大のヘリコプターであるMCH-101掃海・輸送ヘリコプター(またはMH-53E)1機の発着・燃料補給・整備等の運用支援能力を有する(格納庫は非装備)。 車両・貨物運搬能力:小型掃海艇複数隻に対する燃料、真水、食料、弾薬(機雷含む)の洋上補給能力を完備。また、大規模災害時には被災者向けの救援物資輸送や医療・生活支援プラットフォームとしての高い貨物・人員積載能力を持つ。 |
OPERATING FORCES / 運用国・軍種
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画像の引用元
- By Jamar Perry, U.S. Navy – This image was released by the United States Navy with the ID 120920-N-RE144-037 (next).This tag does not indicate the copyright status of the attached work. A normal copyright tag is still required. See Commons:Licensing.العربية ∙ বাংলা ∙Bahaso Jambi ∙Deutsch ∙ Deutsch (Sie-Form) ∙ English ∙ español ∙ euskara ∙ فارسی ∙ français ∙ italiano ∙ 日本語 ∙ 한국어 ∙ македонски ∙ മലയാളം ∙ Plattdüütsch ∙ Nederlands ∙ polski ∙ پښتو ∙ português ∙ русский ∙ slovenščina ∙ svenska ∙ Türkçe ∙ українська ∙ 简体中文 ∙ 繁體中文 ∙ +/−〔Uploaded to Flickr byU.S. Naval Forces Central Command/U.S. Fifth Fleet〕, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=21823461

