もがみ型護衛艦 / Mogami-class frigate

Mogami-class frigate
FFM-1 もがみ

海上自衛隊が運用する新世代のフリゲート(FFM)で、従来の護衛艦の概念を覆す革新的な設計が特徴である。徹底したステルス形状の採用により外観は極めてシンプルであり、船体の小型化とあわせて最高レベルの隠密性を誇る。また、対潜戦や対水上戦だけでなく、従来の汎用護衛艦にはなかった「機雷掃海能力」を初めて付与され、多角的な任務に対応可能となった。さらに、最新の自動化システムや、360度全周囲を見渡せる円形モニターを備えた高度な先進情報処理室(OIC)の導入により、従来の同規模艦の約半分となる約90名という驚異的な少人数での運用を実現し、省力化の旗手として量産が進められている。このもがみ型はこれまでの護衛艦とは異なり「地方の主要な河川」から命名される規則になっているが、その栄えある1番艦「もがみ」と2番艦「くまの」は、建造の遅れや進水式のタイミングが前後した関係で、2番艦である「くまの」の方が1番艦の「もがみ」よりも先に就役して部隊配備されるという、自衛隊の艦艇史でも極めて異例の逆転現象を起こしたユニークな経歴を持っている。

Official Name (正式名称)もがみ型護衛艦 / Mogami-class frigate
Country of Origin (開発国)日本
Manufacturer (製造メーカー)三菱重工業 長崎造船所、三井E&S造船 玉野艦船工場(現:三菱重工マリタイムシステムズ)
Designed (設計年)2010年代半ばから、人手不足に対応する徹底した省力化や多機能化(FFM)を目指し、初の機雷掃海能力の付与や統合型先進情報処理室(OIC)を導入した新型護衛艦(30FFM)として設計が進められ、2019年に建造を開始
2022年に2番艦「くまの」および1番艦「もがみ」が相次いで就役したことで、従来の約半数の乗員で運用可能な新世代の多機能フリゲートとしての本格的な運用が開始された護衛艦
Primary Operators (主な運用組織)日本: 海上自衛隊(自衛艦隊 護衛艦隊:掃海隊群、または各護衛隊群において「もがみ」「くまの」「のしろ」「みくま」「やはぎ」「あがの」「におど」「ゆうべつ」などの各艦を配備・運用中)
オーストラリア: オーストラリア国防軍 オーストラリア海軍(次期汎用フリゲートプログラムにおいて、もがみ型の発展改良型である「新型FFM(改もがみ型)」の採用を決定し、2026年4月に3隻の建造に関する正式契約および防衛協力の覚書を締結。最終的に計11隻を導入・運用予定)
Displacement (排水量):基準排水量 / 満載排水量基準排水量:3,900 t / 満載排水量:約 5,500 t
Dimensions (寸法):全長、最大幅、喫水L: 133 m(全長) × W: 16.3 m(最大幅) × D: 4.7 m(喫水)
Propulsion (機関):CODAG(コンバインド・ディーゼル・アンド・ガスタービン)方式、1x ロールス・ロイス MT30 ガスタービン、2x MAN 12V28/33D STC ディーゼル(川崎重工業ライセンス生産)、2軸推進、出力:70,000 hp
Speed (速力):30 kt(約 56 km/h)
Range (航続距離):非公開(一般的なフリゲートに準ずる約 4,500 nm/20 kt 巡航程度と推定)
Complement (乗員数):約 90 名(高度な自動化・省力化により従来の汎用艦の約半分に抑制)
Sensors and Processing Systems (センサー・レーダー):OYQ-1 統合情報処理ディスプレィシステム(多機能円形モニター付きOIC(先進情報処理室)に設置)
OPY-2 多機能レーダー(Xバンド、アクティブ・フェーズドアレイ・レーダー、4面に固定配置)
OAX-3 光学複合センサー
OQQ-25 水上艦用ソナーシステム(OQQ-11可変深度ソナー(VDS)および曳航ソナー(TASS)を統合)
Armament (兵装):Mk.41 VLS(垂直発射システム):16セル(艦首配備。07式垂直発射魚雷(VLA)および発展型シースパロー(ESSM)短SAM、または12式地対艦誘導弾能力向上型(艦載型)などの装填が可能。※初期建造艦はVLS後日装備、順次改修中)
1x 62口径5インチ単装砲(アメリカ・BAEシステムズ社製 Mk.45 Mod 4、日本製鋼所ライセンス生産)
1x SeaRAM(近接防空ミサイル連装発射機)
2x HOS-303 3連装短魚雷発射管
2x 4連装17式SSM(対艦誘導弾)発射筒
水中無人機(UUV)用架台および自航式可変深度ソナー(USV)運用設備、簡易型機雷敷設装置(機雷掃海・敷設戦用)
Aircraft Carried (艦載機)、
Carrying capacity(積載能力):
搭載機数:定数1機。船体後部にヘリコプター格納庫および飛行甲板、着艦拘束装置を装備。SH-60K哨戒ヘリコプターを1機艦載・運用可能。
車両・貨物運搬能力:専用の貨物・車両格納エリアは非装備。ただし、多目的甲板(マルチ・ミッション・デッキ)を備えており、ここにUUV/USVなどの各種無人機や掃海具、あるいは少数の救援物資や作業用舟艇を状況に応じて柔軟に積載・運用できる能力を持つ。
  1. By Hiroshi miyaji – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=125836718

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