
概要と開発の背景
コンステレーション級ミサイルフリゲート(Constellation-class frigate)は、2020年代にアメリカ合衆国のFincantieri Marinette Marineが開発・建造を開始し、アメリカ海軍に制式採用された次世代ミサイルフリゲートである。アメリカ海軍では、旧式化したオリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲートの退役後、後継として導入した沿海域戦闘艦(LCS)が生存性や火力、整備性能の面で課題に直面し、外洋および沿海域での高脅威環境に対応可能な本格的水上戦闘艦の獲得が急務となった。この更新ニーズに基づきFFG(X)計画が発足し、イタリア海軍やフランス海軍で実績のあったFREMM多目的フリゲート(イタリア仕様)の船体設計をベースに、アメリカ海軍の運用規格を取り入れた新たな多目的フリゲートとして開発が選定された。
構造と技術的特徴
構造上の最大の特徴は、親設計であるFREMMフリゲートの優れた船体フォルムを活かしつつ、アメリカ海軍の厳格な生存性・耐衝撃・防爆基準に合わせ、船体構造の約85%に及ぶ大規模な設計改修と全鋼製構造の剛性強化が施されている点にある。機関・推進系にはCODLAG(複合電気・ガスタービン)方式を採用し、General Electric製LM2500+G4ガスタービンエンジン1基、INDAR製電動推進モーター2基、およびRolls-Royce製MTUディーゼル発電機4基(計12メガワットの発電能力)を完備している。これにより、対潜索敵時の静粛な電気推進から26ノット以上の高速展開まで柔軟な航行能力を発揮する。戦闘統合システムにはイージス派生のCOMBATSS-21を導入し、Raytheon製AN/SPY-6(V)3 EASR 3D AESAレーダーやThales Group製CAPTAS-4可変深度ソナー(VDS)、Mk 41垂直発射システム(VLS)32セルを統合しており、優れた対空・対潜複合対処能力を備える。
運用実績と評価
2020年に1番艦「コンステレーション(FFG-62)」が発注され、2022年8月に建造が開始、2024年4月に起工(キール敷設)が行われた。当初は20隻以上の大量調達が計画されていたものの、アメリカ海軍独自の仕様変更に伴う重量増加や造船所の労働力不足により、就役予定時期が2026年から2029年以降へ大幅に遅延する事態に見舞われた。これを受け、2025年11月にアメリカ海軍は艦隊戦略の見直しを行い、同級の建造数を初期発注分に限定する計画見直しを発表した。運用面においては、LCSの弱点であった抗堪性と火力の低さを克服し、大規模艦隊から単独での護衛・警戒監視任務までこなす本格的ミサイルフリゲートとして評価された。また、12メガワットにおよぶ潤沢な発電能力は将来のミッション拡張性において高い先進性を示しており、過渡期におけるアメリカ海軍の重要なミサイルフリゲートとして位置づけられている。
| Official Name (正式名称) | Constellation-class Frigate |
| Country of Origin (開発国) | アメリカ合衆国 |
| Manufacturer (製造メーカー) | Fincantieri Marinette Marine |
| Designed (設計年) | 2010年代後半にアメリカ海軍とFincantieri Marinette Marineによって次世代フリゲートとして設計・開発が進められ、1番艦 USS Constellation (FFG-62)の建造が開始された。2026年時点では就役前で、運用開始は2020年代後半が予定されている |
| Primary Operators (主な運用組織) | アメリカ合衆国:アメリカ海軍(将来の水上戦隊〔DESRON〕・護衛部隊向けに整備中:USS Constellation (FFG-62)、USS Congress (FFG-63)、USS Chesapeake (FFG-64)、USS Lafayette (FFG-65) ほか建造予定) |
| Displacement (排水量):基準排水量 / 満載排水量 | 満載排水量:約 7,291 long tons 〜 7,400 tonnes (約 7,400 t) |
| Dimensions (寸法):全長、最大幅、喫水 | L (全長):約 151.2 m (496 ft) W (最大幅):約 19.8 m (65 ft) D (喫水):約 5.5 m 〜 7.3 m (18 ft 〜 24 ft) |
| Propulsion (機関): | CODLAG (ディーゼル・エレクトリックおよびガスタービン複合推進) – 1x General Electric LM2500+G4 ガスタービンエンジン 、2x 電気推進モーター、4x Rolls-Royce MTU ディーゼル発電機、2軸推進 出力:不明 (ガスタービン 約 40,000 shp / 30 MW + 電動モーター) |
| Speed (速力): | 26 kt 以上 (26+ knots / 約 48 km/h 以上) |
| Range (航続距離): | 16 kt 巡航時 約 6,000 nm (約 11,112 km) |
| Complement (乗員数): | 約 200名 (士官および兵員、最大収容能力 約 240名) |
| Sensors and Processing Systems (センサー・レーダー): | AN/SPY-6(V)3 EASR (Enterprise Air Surveillance Radar / Sバンド AESA 3面固定型) Aegis Combat System (Baseline 10) AN/SQS-62 曳航可変深度ソナー (VDS) AN/SQQ-89(V)15 対潜戦統合システム AN/SLQ-32(V)6 SEWIP Block 2 電子戦システム |
| Armament (兵装): | VLS (垂直発射システム):32セル (Mk 41 VLS : RIM-162 ESSM Block 2、SM-2 Block IIIC 等) 艦砲:1x 57mm 単装速射砲 Mk 110 対艦ミサイル:4x Naval Strike Missile (NSM) 4連装発射筒 (最大 16発) CIWS / 近接防空兵装:1x RAM 21連装発射機 (RIM-116 RAM) 魚雷:自艦魚雷発射管なし (VLSより RUM-139 VL-ASROC 運用可能) 小口径砲:M2 重機関銃 等 |
| Aircraft Carried (艦載機)、 Carrying capacity(積載能力): | 搭載機数:MH-60R Seahawk ヘリコプター 1機 + MQ-8C Fire Scout 無人ヘリコプター 1機 ヘリコプター運用能力:2機格納可能なヘリコプター格納庫 (ハンガー) および飛行甲板装備 車両・貨物運搬能力:7m インフレータブル作業艇 (RHIB) 2隻収容 |
OPERATING FORCES / 運用国・軍種
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画像の引用元
- United States Navy – https://www.navy.mil/Resources/Photo-Gallery/igphoto/2003252134/, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=133885214による



