
概要と開発の背景
Mk 47 Striker(Mk 47 Mod 0 / Striker 40)は、2000年代初頭にアメリカ合衆国のGeneral Dynamics Armament and Technical Products(現GD-OTS、2024年にColt CZ Groupへ権利移転)やRaytheon社等で構成されたコンソーシアムが開発した40x53mm高速擲弾を使用する自動擲弾発射器(オートマチック・グレネード・ランチャー)である。1960年代末からアメリカ軍で運用されてきた前級のMk 19自動擲弾発射器は、優れた面制圧火力を誇る一方で、本体重量が約35kg(三脚等を含めると約63kg)と極めて重く、徒歩行軍を行う歩兵部隊や小規模特殊部隊での機動性に限界が生じていた。また、壁や塹壕などの遮蔽物背後に潜む目標に対し、精緻な打撃を与える高度な射撃統制能力が求められていた。これらに対処するため、アメリカ海軍海上戦センター・クレーン部門(NSWC Crane)主導の下、軽量化と最新の電子式火器管制システムの統合を目指す「ALGL(Advanced Lightweight Grenade Launcher)」計画が発足し、比較試験を経て開発された本機は2003年にアメリカ特殊作戦軍(USSOCOM)へ「Mk 47 Mod 0」として制式採用された。
構造と技術的特徴
構造面で特筆すべき点は、本体重量を約18kg(39.6ポンド)に抑え、前級であるMk 19の本体重量から半減近くまで大幅な軽量化を達成した点と、近代的な電子式射撃統制システム(FCS)の統合にある。作動方式にはショートリコイル方式とクローズドボルト発射機構を採用しており、ボルトが全閉した状態で撃発することで初弾の着弾精度向上と射撃時のブレ抑制を図っている。火器管制系には、Raytheon社が製造を担当する「AN/PVG-1 LVS(Lightweight Video Sight)」軽量ビデオ照準器やレーザー測距儀、弾道計算機が組み込まれている。これにより、目標までの正確な距離を測定し、給弾されたMk 285等のスマート擲弾(プログラマブルエアバースト弾)の信管に対して起爆距離を自動設定する「空中炸裂(エアバースト)」射撃が可能となっている。給弾機構はレシーバー左側からのベルト給弾方式であり、従来型のNATO標準40x53mm高速擲弾(M430 HEDP等)の全般とも互換性を保持している。
運用実績と評価
2006年の実戦配備開始以降、アメリカ特殊作戦軍(USSOCOM)傘下の陸軍特殊部隊(グリーンベレー)や海軍特殊部隊(SEALs)に優先配備され、アフガニスタン紛争やイラク戦争、シリアでの特殊作戦において主要な陣地防衛・車載火器として投入された。実戦および訓練での評価においては、三脚や照準器を含めたシステム全体重量(約41kg)でも従来のMk 19より大幅に軽いため、小規模部隊での運搬や迅速な陣地転換が容易になった機動性が高く評価された。また、レーザー測距と連動した空中炸裂機能により、遮蔽物の背後に隠れた目標へ直接打撃を加える能力は、市街地戦闘や山岳戦において大きな運用上の優位性を発揮した。アメリカ軍のほか、イスラエル国防軍(IDF)やオーストラリア軍など同盟国の諸機関でもMk 19の更新用として順次導入が進められた。高度な光学機器やプログラマブル弾薬に起因する調達・維持コストの高さやメンテナンス管理の配慮は要するものの、圧倒的な可搬性と精密射撃性能を高度に融合させた現代型自動擲弾発射器の先駆モデルとして確立されている。
| Official Name (正式名称) | MK47 Striker(STRIKER40 / ALGL) |
| Country of Origin (開発国) | アメリカ合衆国 |
| Manufacturer (製造メーカー) | General Dynamics / Raytheon |
| Designed (設計年) | 90年代後半から2000年代初頭にかけて設計、2003年に試験採用、2006年から量産・実戦配備 |
| Primary Operators (主な運用組織) | アメリカ合衆国:アメリカ陸軍、アメリカ特殊作戦軍、アメリカ海軍(ネイビーシールズ)、デルタフォース、第75レンジャー連隊、アメリカ海兵隊(海兵隊特殊作戦部隊(MARSOC)等での限定運用) オーストラリア:オーストラリア陸軍、SASR、第2コマンド連隊 イスラエル:イスラエル国防軍、ゴラニ旅団、特殊部隊 韓国:大韓民国陸軍 シンガポール:シンガポール軍 サウジアラビア:サウジアラビア陸軍、国家警備隊 アラブ首長国連邦:アラブ首長国連邦軍 ポーランド:GROM、ポーランド陸軍特殊部隊 ノルウェー:ノルウェー軍特殊部隊 スウェーデン:スウェーデン軍 クロアチア:クロアチア軍 コロンビア:コロンビア陸軍特殊部隊 フィリピン:フィリピン海兵隊、特殊作戦部隊 タイ:タイ王国軍 インドネシア:インドネシア特殊部隊 ウクライナ:ウクライナ軍、特殊作戦軍 |
| Type (種類) | 自動擲弾発射器 |
| Caliber (口径) | 40x53mm |
| Action (作動方式) | Short recoil-operated() |
| Overall Length (全長) | 約940 mm |
| Barrel Length (銃身長) | 約330 mm |
| Weight (重量) | 18.00 kg |
| Rate of Fire (発射速度) | 225–300 rpm |
| Effective Range (有効射程) | 1,500 m (point) / 2,200 m (max) |
| Feed System (給弾方式) | Linked belt |
OPERATING FORCES / 運用国・軍種
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