96式40mm自動てき弾銃 / Howa Type 96

96式40mm自動てき弾銃

概要と開発の背景

96式40mm自動てき弾銃は、1990年代に日本の豊和工業(Howa Machinery, Ltd.)が開発し、1996年(平成8年度)に自衛隊へ制式採用された国産の自動擲弾発射器である。1980年代以降、世界の主要国では小銃や機関銃と迫撃砲の中間に位置する火力を補うため、Mk19などの40mm自動擲弾銃が広く配備されていた。当時の陸上自衛隊においては、普通科部隊における歩兵や軽装甲目標に対する近接領域での連続投射火力が不足しており、この火力の隙間を補う火器の獲得が急務となった。また、同時期に開発が進められていた96式装輪装甲車のキューポラに搭載する主要火器として、ならびに地上へ卸下して三脚架で運用できる軽量かつ小型な国産近接支援火器の整備ニーズから開発がスタートした。

構造と技術的特徴

構造上の最大の特徴は、一般的なAPIブローバック方式ではなく、発射時の圧力等を利用して重い遊底(ボルト)ではなく銃身(バレル)自体を前後にスライドさせて開口・再装填を行う「ブローフォワード方式(遊底短後座・銃身前進方式)」を現代の大型自動火器として極めて稀に採用している点にある。作動部材として重量のある銃身自体を活用することで大型の遊底を排除し、銃本体の重量を約24.5kgまで抑える軽量化・小型化を達成した。使用弾薬にはダイキン工業(Daikin Industries, Ltd.)が製造する日本独自の「40×56mm対人・対軽装甲てき弾」を採用し、高低圧砲方式を取り入れることで銃身にかかる圧力を軽減し薄肉化に貢献している。給弾は銃身左側に配置された弾倉からベルトリンクを介して行われ、単射(セミオート)と連射(フルオート)の切替機構を備えている。

運用実績と評価

1996年の制式化以降、陸上自衛隊の普通科連隊や機甲部隊を中心に配備・運用されている。主に96式装輪装甲車(WAPC)の上部キューポラへ12.7mm重機関銃M2との選択装備として設置されるほか、車体から取り外してM3三脚架に固定することで、地上の陣地防御や徒歩部隊の火力支援に活用されている。実際の訓練や富士総合火力演習等においては、遠距離の面目標や軽装甲目標に対して連続した火力を提供する能力が具体的に高く評価された。また、近年では照準精度の向上を図るためドットサイト(照準補助具)を追加装着したモデルも運用されている。他国の40×53mm規格弾薬との互換性を持たない独自規格である点などの課題は存在するものの、自衛隊の普通科部隊における機動性と面支援能力を支える主要な近接火器として確固たる立ち位置を占めている。

Official Name (正式名称)96式40mm自動てき弾銃 / Howa Type 96
Country of Origin (開発国)日本
Manufacturer (製造メーカー)豊和工業、弾薬製造: ダイキン工業
Designed (設計年)日本の豊和工業によって1980年代後半から開発が進められ、1996年に陸上自衛隊で制式採用・運用開始された自動擲弾銃
Primary Operators (主な運用組織)日本:陸上自衛隊(普通科部隊、水陸機動団、第1空挺団、施設科部隊、即応機動連隊など)
Type (種類)自動擲弾発射器
Caliber (口径)40x56mm(96式40mm対人対軽装甲てき弾)
Action (作動方式)Blowback(ブローバック方式)
Overall Length (全長)975mm
Barrel Length (銃身長)454mm
Weight (重量)24.5kg
Rate of Fire (発射速度)250-350 rpm
Effective Range (有効射程)1500m
Feed System (給弾方式)Link belt

OPERATING FORCES / 運用国・軍種

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画像の引用元
  1. Von 100yen 13:57, 18 November 2007 (UTC) – Eigenes Werk 13:57, 18 November 2007 (UTC), CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3112935
  2. By MIKI Yoshihito from Sapporo City,Hokkaido., JAPAN – Japan Ground Self-Defense Force., CC BY 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=123630510
  3. By JGSDF – 平成22年度観閲式(H22 Parade of Self-Defense Force), CC BY 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=31859531

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