M870 MCS(Modular Combat Shotgun)

M870 MCS(Modular Combat Shotgun)

概要と開発の背景

M870 MCS(Modular Combat Shotgun)は、2000年代初頭にアメリカ合衆国のRemington Arms Companyが、名作ポンプアクション式散弾銃「Model 870」をベースに開発した12ゲージ口径のモジュール式戦闘用ショットガンシステムである。1950年に登場したベース機のModel 870は、高い作動信頼性と機械的耐久性からアメリカ軍の各軍種や世界各国の警察機関で長年にわたり制式運用されてきた。しかし、2000年代以降の現代戦においては、過酷な近接戦闘(CQB)、建造物への強行突入におけるドア破壊(ドアブリーチング)、基地警備パトロール、さらには暴動鎮圧用非致死性弾薬の運用など、単一の散弾銃に対して極めて多角的な戦術的役割が求められるようになった。従来の固定長・単一仕様の散弾銃では任務ごとに異なる銃器を用意せざるを得ず、調達・運用コストや前線での機動性に課題が生じていた。これを受け、アメリカ空軍セキュリティフォース(基地警備隊)や特殊作戦部隊(SOF)の要請に基づき、単一のレシーバーを基核に現場で迅速に形態変更が可能なモジュール火器システムとして本機が開発された。

構造と技術的特徴

本機の技術的なハイライトと言えるのが、共通の本体レシーバーを中核とし、専用工具を用いることなく前線の射手自身が任務に応じて各種構成部品を自在に組換可能な「モジュール・キット構造」を採用した点にある。作動方式には伝統的かつ確実なポンプアクション方式(デュアルアクションバー機構)と堅牢な削り出しスチール製レシーバーを踏襲しており、過酷な砂塵や泥濘環境下でも確実な排殻・給弾動作を保証する。システム全体には10インチ(ブリーチング用)、14インチ(近接戦闘用)、18インチ(ライフルサイト付き・パトロール用)の3種類の交換用銃身が含まれており、これらに対応するチューブマガジン延長チューブを組み合わせることで、装弾数を3+1発、5+1発、6+1発へと柔軟に変更できる。ストック部にはM4スタイルの伸縮式ストック付きピストルグリップと、単体保持用のコンパクトなピストルグリップのみの2種類が用意され、レシーバー上部には光学照準器を直接搭載できるMIL-STD-1913ピカティニー・レールおよび即座に予備弾薬へアクセスできる7発用サイドサドル(シェルホルダー)が標準装備されている。

運用実績と評価

2000年代の制式採用以降、アメリカ空軍(USAF)のセキュリティフォースをはじめ、特殊戦術スコードロン(STS)、特別捜査局(OSI)へ優先配備されたほか、アメリカ陸軍・海軍・海兵隊の各種特殊作戦部隊(SOF)においてもドアブリーチング用および近接戦闘用火器として導入が進められた。アフガニスタン紛争やイラク戦争をはじめとする近現代の主要な実戦環境へ投入され、10インチ銃身とピストルグリップを組み合わせた超小型の「ブリーチャー」形態は、メインの小銃を保持したまま携行できるドア破砕ツールとして極めて高い有用性を示した。また、14インチや18インチ形態では市街地におけるCQBや施設警備において圧倒的な致死性・ストップパワーを発揮し、手動操作ゆえに多種多様な散弾やスラグ弾、非致死性ゴム弾を排殻不良なしに確実に連射できる点が前線から高く評価された。過酷な戦場下での実証を経て、現代の軍用・警察用散弾銃におけるモジュール設計の最高峰として現在も第一線で高い評価を獲得している。

Official Name (正式名称)M870 MCS (Modular Combat Shotgun)
Country of Origin (開発国)アメリカ合衆国
Manufacturer (製造メーカー)Remington Arms
Designed (設計年)Remington 870は1950年に設計、Remington 870 MCSの設計年は2004年であり、運用開始年は2005年である
Primary Operators (主な運用組織)アメリカ合衆国:アメリカ陸軍(各歩兵部隊・特殊部隊等全般で近接戦闘およびドアブリーチング用火器として運用)、アメリカ海軍(水上艦艇・潜水艦の自衛および特殊部隊にて運用)、アメリカ空軍(空軍警備隊等)、アメリカ海兵隊(歩兵・特殊部隊(VBSSチーム等)にて運用)
Type (種類)ポンプアクションショットガン
Caliber (口径)12 Gauge
Action (作動方式)Pump-action(ポンプアクション)
Overall Length (全長)可変:約946-1,245mm
Barrel Length (銃身長)10インチ、14インチ、18インチ、いずれかに交換可能なモジュラーシステム
約254 mm / 約355 mm / 約457 mm
Weight (重量)3.4 kg
Rate of Fire (発射速度)マニュアル
Effective Range (有効射程)40 m
Feed System (給弾方式)3, 5, or 7-round internal tube magazine

OPERATING FORCES / 運用国・軍種

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画像の引用元
  1. By U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Brooke Rogers – This image was released by the United States Air Force with the ID 250608-F-MC941-6012 (next).This tag does not indicate the copyright status of the attached work. A normal copyright tag is still required. See Commons:Licensing.العربية ∙ বাংলা ∙Bahasa Indonesia ∙Bahaso Jambi ∙Deutsch ∙ Deutsch (Sie-Form) ∙ English ∙ español ∙ euskara ∙ فارسی ∙ français ∙ italiano ∙ 日本語 ∙ 한국어 ∙ македонски ∙ മലയാളം ∙ Plattdüütsch ∙ Nederlands ∙ polski ∙ پښتو ∙ português ∙ русский ∙ slovenščina ∙ svenska ∙ Türkçe ∙ українська ∙ 简体中文 ∙ 繁體中文 ∙ +/−, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=167516644
  2. By U.S. Department of Defense Current Photos – 100428-F-7564C-007, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=53581556
  3. By Staff Sgt. Craig Cisek – https://www.dvidshub.net/image/791592/airfield-management-keeps-flight-line-check, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=51735535

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