
アメリカ陸軍の要望に応じて開発された単発使い捨て式のショルダーファイヤ型対陣地ロケットランチャーである。アメリカ海兵隊が運用する再装填式の狙撃・強襲兵器「Mk 153 SMAW」をベースに軽量・ディposable(使い捨て)化されたもので、別名「SMAW-D」とも呼ばれる。 本兵器は、歩兵分隊が直面する敵の強固なバンカー(陣地)や掩体壕、土嚢、レンガ壁などを破壊するために設計された。弾頭には83mm口径の多目的榴弾(HEDP弾)が採用されている。最大の特徴は、着弾した対象の硬度を自律的に識別するインテリジェントな信管を搭載している点である。コンクリートなどの硬い目標に対しては衝突時に即座に爆発するが、土嚢や木製の防御壁などの柔らかい目標に対しては、内部に深く突き刺さってから遅延爆発することで内部に甚大な打撃を与える構造を持つ。 持ち運び時の携行モード(約812mm)から、発射時にはアウターチューブを後方へ引き伸ばす伸縮式の構造を採用しており、簡便な取り扱いと分隊レベルでの圧倒的な火力支援能力を両立している。
| Official Name (正式名称) | M141 BDM (Bunker Defeat Munition) |
| Country of Origin (開発国) | アメリカ合衆国 |
| Manufacturer (製造メーカー) | McDonnell Douglas (設計・初期開発)、Talley Defense Systems (のちに買収され、現在はノルウェー資本傘下の Nammo Defense Systems / Nammo Talley, Inc. が製造・契約主体) |
| Designed (設計年) | アメリカ陸軍の要請を受けたマクドネル・ダグラス社(現ナム・ディフェンス・システムズ社)により、1991年から1994年にかけて開発・設計が行われ、1996年の比較評価コンペティションで制式選定された後、1999年に最初のロットがアメリカ陸軍に納品されたことで公式に導入され運用が開始 |
| Primary Operators (主な運用組織) | アメリカ合衆国:アメリカ陸軍(一般歩兵部隊、第82空挺師団などの精鋭空挺部隊において、分隊レベルの主力ディスポーザブル対陣地火器として正式採用・現役運用中。なお、ベースとなった再装填式の親モデルである「Mk 153 SMAW」およびその近代化型「Mk 153 Mod 2」は、主にアメリカ海兵隊の強襲・戦闘工兵部隊で運用中) ウクライナ:ウクライナ陸軍、ウクライナ空中襲撃軍、ウクライナ特殊作戦軍(ロシアによる侵攻に対抗するため、2022年の開戦直前の前哨期からアメリカ政府による直接的な緊急軍事支援パッケージの一環として大規模に受領。前線の歩兵・特殊部隊等において敵の掩体壕や装甲車両を撃破するための主力アセットとして大規模実戦運用中) イスラエル:イスラエル国防軍(IDF:陸軍歩兵部隊・特殊部隊において運用中。ガザ地区などにおける大規模な都市型市街戦や地下トンネル・強固な陣地構造物の掃討作戦に対応するため、アメリカ軍より緊急補給の形で計1,800挺以上の「M141 BDM」が公式に引き渡され、実戦運用されている事実が確認されている) |
| Type (種類) | 単発使い捨て式・肩掛け型対陣地ロケットランチャー |
| Caliber (口径) | 83 mm |
| Operating Principle (作動原理) | Rocket propulsion / Free-flight unguided rocket system (ロケット推進 / 自由飛行式無誘導ロケットシステム) ※発射ガスを後方に排出(バックブラスト)して反動を相殺しつつ、ロケットモーターの推進力で直射飛行 |
| Overall Length (全長) | 運搬時 (Closed/Carry configuration): 812 mm (約81.2 cm) 発射準備時 (Extended/Ready-to-fire configuration): 1,372 mm (約137.2 cm)※アウターチューブを後方へ引き伸ばす「伸縮式(テレスコピック構造)」を採用 |
| System Weight (システム重量) | 7.12 kg (約15.7 lbs) ※使い捨て構造のため、弾頭(1.08 kgのHEDPロケット弾)を内部に同梱した状態の総重量(システム重量) |
| Muzzle Velocity (初速) | 秒速 217 m 〜 220 m (217 m/s 〜 220 m/s) |
| Armor Penetration (装甲貫通力) | AT4CS HP: 500 mm 〜 600 mm超 RHA (均質圧延装甲換算) AT4CS AST: 強化コンクリート壁や二重土嚢などの構造物を貫通・破壊(タンデム弾頭により、1層目を貫通した後に内部で主弾頭が爆発) AT4CS ER: 350 mm超 RHA |
| Effective Range (有効射程) | 固定目標 (Fixed Target): 250 m 〜 300 m(最大有効射程は 500 m) 移動目標 (Moving Target): 最大 300 m 最小阻止・安全射程: 15 m (これ未満の距離では信管が安全作動するため起爆しない) |
| Sight / Guidance (照準・誘導方式) | Unguided (無誘導方式) 本体側面に100m〜500m刻み(50mインクリメント)で調整可能な「折り畳み式アイアンサイト(オープンサイト)」を標準装備 夜間暗視装置やレーザー照準器、光学照準器をワンタッチで固定できる専用の「レールマウント(インテグラル・マウント)」が配置されており、各種光学器具(AN/PEQや各種ナイトビジョンなど)の搭載に対応 |
What We Offer
PR:関連商品
画像の引用元
- By Spc. Kimberly Trumbull – https://www.dvidshub.net/image/590585/ana-range-training, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=53650507




